LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

フライトログ(動画):幻想的な景色、ベーカーズフィールドの霧の上を飛ぶ。

2008-12-27 | Flight Log (機長)

本格的な冬の天気になってからIcingの懸念からIMCで雲の中に入る機会が減ってしまった。何より雲を突き抜けてApproachを打てないのは寂しい。ただ、この日はBakersfieldの周辺はIMCでAIRMET Sが出ていながら、IcingのAIRMET Zが出ていない貴重な天気。PIREPsでもIsingはなく、AIRMET SはFoggy - Hazyな為にVisibilityが低下したのが理由だった。Bakersfield / Meadows Airport(BFL)のATISはSky clear / Visibility 2 - 3Mile Hazeという範疇にあり、雲はあっても2000AGLにFewという程度。さっそくBakersfield Airportに向かうことにした。

Torrance Airportに到着し、プリフライトを終えてMooneyのエンジン始動。そしてGround ControlでBakersfield Airport(BFL)までのTower Enroute Clearanceをお願いしたが、BFLまでのTECはないらしい。初めて知った。仕方ないのでRun up areaからHawthorne Flight Service Station 122.5Hzを呼んで、IFR Flight Planをファイルすることにした。どうぜファイルした通りにクリアランスが降りないのだから、非常に単純なVOR-VORのルートを選択した。そして改めてTorrance Groundを呼び直してClearanceをもらった。

Fly Runway Heading, Intercept LAX 170 radial, LIMBO Intersection, Direct LAX VOR, V23, ARVIN1 Arrival, 3000/9000ft 10min after departure

最初はARVIN 1というSTARを把握していなく、急いでApproach Chartを引き出してARVIN 1 Arrivalを探した。どうやらGORMAN VORから344度で飛び、BFL ILSをインターセプトという単純なSTARらしい。

気合いを入れてRUN UPを終え、いよいよ離陸となった。すぐにSocal Approachに繋がり、そして右旋回で5000ftまで上昇、そしてHeading310くらいでV23をインターセプトするようにいわれ、その後はResume on Navということだった。Van Nuys Airportの手前くらいで10000ftまでの上昇を指示された。下に見える山々には雪がつもっていた。V23をひたすら進み、GORMAN VORまで10分くらいのところでBFL ATISを聴くとSkyclear、Visibility 3HZらしい。BFLの盆地にはGround fogのような雲が立ちこめ、IMCじゃないの?と思うほどだった。3mileという数字が出ているのでHazeでもMarginal VFRということなのかわからないが、いずれにせよ、Hazyな層とその上の層の間には雲も点々としており、これを雲と呼んでもおかしくないくらいだった。それにしても幻想的で綺麗な景色。パイロットじゃないとこの景色を楽しむことはできない(写真)。操縦席には自分一人、サテライトラジオでクリスマスソングを聴きながらのフライトが続いた。

Gorman VORを通過しても特に指示なく、ARVIN1 Arrivalを続けた。ここ5000ftまでの降下を指示され、一機に10000ftから5000ftまで巡航降下。ここではかなり速度が出て、5000ftに到達するまえにBFL localizerをインターセプトしてしまった。このあたりでCleared for approachという指示が出た。すぐにギアを出して降下を開始、Final Approach Fixの時点で高度は2000ft以上高かった。FAFから2マイルくらい空港に近づいたところでやっとGSが綺麗にセンターに来て、そこからは緊張もなく、たんたんとアプローチをこなした。これだけの霧だとキャブヒートは引きっぱなしにした。そしてBFL Rwy30Rに着陸となった。

Bakersfield / Meadows Field Airport (BFL) Rwy30R ILS Approachの動画
http://www.youtube.com/watch?v=Plds2lAEy1Q


Bakersfield / Meadows Airport (BFL) は閑散とした田舎の空港で、トラフィックはほとんどいない。管制塔横には全日空の訓練所と思われるものがあり、ANAカラーのBonanzaとBaronが並んでいた。かと言って自分は別にエアラインオタクではないので、特に立ち止まることもなくタクシーを続けた。Taxiway A2近くの給油所に駐機した。エンジンを停止し、オイル/燃料チェック。しばし機体を拭いたりしながら一休みし、Special VFRで離陸、帰路につくことに。IFRのClearanceをもらって帰ってもよかったが、VFRだとさほど高度を上げずに7500ftくらいで飛べるのと、高度処理に自由度があり降下で速度を上げられるので、この山越えのコースでは2割以上飛行時間短縮できる。

Bakers Field / Meadows Airportから離陸するとAGL2000ftくらいで突然目の前が晴れてきた。そこからは7500ftで150ktくらいの巡航飛行、Bakersfield Approahc, LA Centerと続き、Socal ApproachではSpecial Flight RuleでLAX越えをすると伝えた。Van Nuysの西で降下しろ!との指示があり、ここでGround Speedが170ktくらいの気持ちよい巡航降下、そして3500ftに来て1201のSquawkとなり、Special Flight RuleでLAXを越えた。Torrance AirportにはFly mid-fieldでLeft Pattarnを回ってのRwy29L着陸となった。ショートファイナル気味で楽しい着陸だった。 今回のフライトでは、FSSにコンタクトしてフライトプランを入れ、Standard Terminal Arrival Route (STAR)のあるクリアランスをもらい、Enroute Chart-STAR-Approach Chartを使ってのIFR。面倒なことが多かったが、やはりSingle Pilot IFRは飛べば飛ぶほど勉強になる。





Keywords: Mooney, IFR, M20C, ILS, Bakersfield Airport, BFL, Torrance Airport, TOA, landing, ムーニー, 計器飛行, ベーカースフィールド, トーランス, 空港, 着陸, ランディング 


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (くらげ)
2008-12-28 23:06:21
着陸動画見ました。
なぜかランウェイ部分が白く見えたので、コンクリートかどうか調べましたが、アスファルトらしいですね。
元々軍の飛行場だった飛行場に立ち寄ったことがあります。
もしかしたらアフターバーナー付きの飛行機が飛んでいたのかもしれませんね。
返信する
Unknown (C2)
2008-12-30 11:55:19
たしかに画像だと白っぽく見えるところがありますね。実際の着陸の時には気になるほどでもなかったですが、今度BFLに行った時に注意してみておきます。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。