「三味線」、「画家」、「染物師」、「根付師」、「髪結い」、「舞踊」、「活花」など江戸時代に職人として技術を身につけ、考え方も独立した女性の生き方、男性との付き合い方などを主題にした短編集です。いわゆるキャリアウーマンと呼ばれる女性、「医師」、「営業職」、「技術職」、「研究開発者」と一緒に仕事をする機会がありましたが、この本に描かれている女性と共通するものがあると感じました。女性が自立して生きていくためには、技術などを身につけると同時に、その価値などを自分で主張しなければならないこと、出産、育児など女性としての本能との両立など御苦労が多いのでしょう。立派にやられている方は、人間の幅と奥行きが広い、というのが実感です。