F老人の気ままな島暮らし日記

尾道市生口島で気ままな島暮らしの日々。

読書記録046「花や散るらん(葉室麟)」

2011年08月17日 11時13分21秒 | 読書記録

「いのちなりけり」の続編で、忠臣蔵を綱吉生母桂昌院への叙位にかかる大奥の争い、京と江戸の確執などを絡めた裏面から見た物語です。

前作は古今和歌集の「春ごとに花のさかりはありなめどあい見むことはいのちなりけり」(【通釈】春が来るたびに花の盛りはあるに違いないが、巡り逢って花を見ることは命あってのことである。)という和歌で、命と巡り合いにかかる大人の恋が描かれていました。

本作のテーマとなる歌は「いかにせん都の春も惜しけれど馴れし東の花や散るらん」

調べてみると、「能」熊野(ゆの)に出てくる和歌でした。

平家の全盛期、平宗盛には愛妾熊野がいるが、その母の病が重くなったとの手紙が届いた。弱気な母の手紙を読み、熊野は故郷の遠江国に顔を出したいと宗盛に願う。だが、宗盛はせめてこの桜は熊野と共に見たい、またそれで熊野を元気づけようと考える。熊野の心は母を思い鬱々としながらも、道行きに見る春の京の姿にも目を喜ばせる。やがて花見が始まり、一方熊野は観音堂で祈りを捧げる。やがて熊野は呼び出され、自分の女主人としての役割を思い出す。宗盛に勧められ花見の一座を喜ばせようと、心ならずも熊野は舞を舞うが、折悪しく村雨が花を散らす。それを見た熊野は、「いかにせん都の春も惜しけれど、馴れし東の花や散るらん」の歌を詠む。宗盛もこれには感じ入り、その場で暇を許す。熊野は観世音の功徳と感謝し、宗盛の気が変わらない内にとすぐさま故郷を目指し出立する。

朝廷と幕府の確執を懸念する場面と主人公「咲弥」が身の危険を知らせる場面でこの歌が使われます。このほか、多くの和歌が出てきますが、教養の無いF老人はそれを調べるだけでもこの小説が楽しめました。

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甥一家とデイキャンプ

2011年08月17日 09時15分26秒 | 日記・エッセイ・コラム

甥の家族と娘家族(娘は勤務のため不参加でした。)と「びんご運動公園、オートキャンプ場」へデイキャンプに行きました。今回の目的は、甥一家のキャンピングカー体験でした。気に入ったようですので、稼働率が上がりそうです。最初はなれないことが多く不安ですが、近場から少しづつはじめてみればよいと思います。

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バーベキュー好きの楽しみは前日からの買出し、仕込みから始まります。今回は安いチキンと珍しいバックリブが手に入りましたのでそれぞれ前日から漬け込みました。チキンはたまねぎのすりおろし、にんにくのすりおろし、オリーブオイル、白ワイン、しょうゆ、蜂蜜を適当量よく混ぜてタレを作り、ジップロックにいれて一晩マリネ状態で冷蔵庫に寝かしました。バックリブは、リンゴすりおろし、にんにくすりおろし、赤ワイン、しょうゆ、蜂蜜で同じようにしました。その他焼肉用の肉と野菜、おにぎりを準備しました。

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チキン、バックリブとも評判はよく、その他の食べ物も気持ちがいいようにみんなのお腹に入っていきました。

尾道市街を見下ろす山頂にあるキャンプ場は比較的涼しく、貸しきり状態だったのでゆったり、楽しく過ごし、会話も弾みましたました。子供たちの生き生きとした活動的な様子と旺盛な好奇心は年寄りを元気にします。

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いろいろ世話をかける家人とこまめに動いてくれる娘婿に感謝。