過疎の集落の百三、四十年たつ古い家に二人で暮らす、明日九十五才になる(誕生日が一緒です)老夫婦の話です。
からだの調子が悪い妻のために、家事や畑仕事いっさいを夫が引き受けています。
ただ、料理だけは味付けがうまくいかず、おしゃべりな妻に時々「まずい」と冷やかされています。
無口で人付き合いの苦手な夫が、最近元気のない妻を励まそうと、勇気をふるって、同じ集落の人にあんこの作り方を教わります。
誕生日に、苦心のあんこたっぷりのぼたもちを頬張る二人の姿が印象的です。
老夫婦、特に夫の普段の生活(草刈りや周辺の草花や山々の様子など)が、簡潔な美しい文章で綴られています。
時々訪ねてきて二人の暮らしを助けてくれている長男の嫁との関係性の描き方も、過度に感傷的にならずに優れています。
題名の「明日の二人」も、明るいラストにピタッとはまっています。
今の児童文学の出版状況では、なかなか出版はされにくいと思われる、こうした文学性豊かな優れた作品を読むことができるのも、同人誌活動の醍醐味のひとつです。
からだの調子が悪い妻のために、家事や畑仕事いっさいを夫が引き受けています。
ただ、料理だけは味付けがうまくいかず、おしゃべりな妻に時々「まずい」と冷やかされています。
無口で人付き合いの苦手な夫が、最近元気のない妻を励まそうと、勇気をふるって、同じ集落の人にあんこの作り方を教わります。
誕生日に、苦心のあんこたっぷりのぼたもちを頬張る二人の姿が印象的です。
老夫婦、特に夫の普段の生活(草刈りや周辺の草花や山々の様子など)が、簡潔な美しい文章で綴られています。
時々訪ねてきて二人の暮らしを助けてくれている長男の嫁との関係性の描き方も、過度に感傷的にならずに優れています。
題名の「明日の二人」も、明るいラストにピタッとはまっています。
今の児童文学の出版状況では、なかなか出版はされにくいと思われる、こうした文学性豊かな優れた作品を読むことができるのも、同人誌活動の醍醐味のひとつです。