現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

井出ひすい「一馬くんがやってきた」あける28号所収

2017-04-30 09:16:55 | 同人誌
 作者が、児童文学の同人誌の例会に断続的に発表している「老年」児童文学です。
 主人公のウマばあさんを中心に、マコ兄、善吉さんの老人トリオが活躍する、ユーモアたっぷりの人情話です。
 今回は、母親の病気で善吉さんが預かっていた孫の一馬くんと、彼のために役場に掛け合って作ってもらったブランコをめぐるお話です。
 ブランコ設置を担当した役場のカマキリ係長(マコ兄によると、女房が子どもを連れて出てってしまっているそうです)を含めて、泣いたり笑ったりでホロリとさせてくれます。
 他の記事にも書きましたが、お年寄りに届ける流通の問題を解決すれば、「老年」児童文学は高齢化時代の児童文学のフロンティアになる可能性があります。

老年文学傑作選 (ちくまライブラリー)
クリエーター情報なし
筑摩書房

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ばんひろこ「ひめおどりこそ... | トップ | 宮沢賢治学会イーハトーブセ... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

同人誌」カテゴリの最新記事