現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

アントマン

2018-09-11 18:15:38 | 映画
 2015年公開のスーパーヒーロー映画です。
 他のスーパーヒーロー物と一番違う点は、ヒーロー自身だけでなくまわりの物まで自在に小さくしたり大きくできることです。
 そのため、SFXとの親和性が高く、いろいろと面白いシーンがあたかも実際に起こったように再現できます。
 この映画では、アントマン登場までの経緯を説明するのにかなり時間を使っているので、前半はやや退屈ですが、後半のアクションシーンは期待通りでなかなかのものです。
 特に、ラストの子ども部屋での鉄道模型を使った戦いは、子ども(特に男の子)なら一度は自分もやったことがあるようなシーンが実際に再現されているので楽しさ満点でした。
 中でも、きかんしゃトーマスが巨大化して家の壁を突き破ったシーンは、幼かった頃の息子たちが夢中になって遊んでいた物が実写化されたようで感慨深かったです。
 アクションシーンやこのシリーズの大きな特長であるユーモアは、続編の「アントマン&ワスプ」(その記事を参照してください)よりは足らないのですが、ラストで「アントマン&ワスプ」で使われるワスプ・スーツも登場して、アメコミ的な連続物の雰囲気は味わえます。

アントマン (吹替版)
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定型を崩すために

2018-09-11 07:26:33 | 考察
 児童文学の作品世界には、今までにたくさん書かれてきたいろいろな定型があります。
 以下にいくつか挙げてみます。
 優等生の兄(姉)とそれに反発する弟(妹)、あるいはその逆のパターン。
 家庭を顧みない父親と子ども思いの母親、あるいはその逆パターン。
 一人暮らしの老人とそれを呼び寄せようとする息子(娘)一家。
 管理主義の学校や教師とそれに反発する子どもたち。
 性格の悪い金持ちの子どもとけなげな貧乏の子ども、あるいはその逆パターン。
 まだまだたくさんあると思われますが、こういった定型を使って作品を書くのは、すでにある作品と比較されたり、読者に既視感を持たれたりして、不利になることが多いと思われます。
 そのためには、定型にならないようなユニークな設定にすることが一番ですが、現実的にはなかなか難しいと思います。
 定型をまぬがれる効果的な方法としては、作者が自分の作品はある定型なのだということを意識して、どこかで読者の予想を裏切るような場面を設定することでしょう。
 そうすれば、定型をアレンジしたバリエーションとして、一定の独自性を得ることができます。
 要は、自分が定型を使っていることにどれだけ自覚的になるかで、作品の個性を生みだすことができるのです。

ライトノベル・ゲームで使えるオリジナリティあふれるストーリー作りのためのシナリオ事典100―パターンから学ぶ「お約束」
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