現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

津村記久子「亜矢子を助けたい」ポースケ所収

2018-09-06 09:05:56 | 参考文献
 この短編集の舞台である「喫茶・食事 ハタナカ」でパートをしている中年女性の話です。
 メインは就活で苦労している末娘を助けようとする話なのですが、次男も会社でうまくいかずに引きこもりになっていますし、結婚して東京で暮らしている長男も家出して地元に帰ってきているようで、彼女の心配事は盛りだくさんです。
 「ハタナカ」やコンビニで働いているシーンもあるのですが、どこか表面的で物足りません。
 ラストで、末娘の就活の好転や次男の就職をにおわせるなどして、やや明るい兆しはあるのですが、どこか中途半端な印象を受けます。
 作品の長さに対して、問題を盛り込みすぎたのかもしれません。

ポースケ
クリエーター情報なし
中央公論新社
コメント
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