God is in the details ~神は細部に宿る~

一箱古本市専門店《吉田屋遠古堂》主人のぐうたらな日々。。。。

天まで届く柱を立てよう

2004-09-08 20:45:16 | 歴史/民俗/伝統芸能
 原始時代には「森」あるいはその象徴としての「木」を集落に持ち込む行為があったのではないかと疑っている。そして、その木が高いほどいいんじゃないかと(笑)

 三内丸山遺跡なんかで発見された巨大な柱穴から、みんないろんな構造物を想定しているが、単純に山から木を切ってきて集落の中に立てるという行為自体に意味があるように思えてならない。森の中で最も高い木=力のある精霊という図式を想定したとき、その力によって何かを「封じ込める/守る」あるいは「導く」という行為があってもいいと思う。 具体的には祖霊信仰ないしは死者の再生に絡めて考えていたりする。縄文時代の遺跡では割合お墓のそばにあるから(笑)
 森に住む祖先霊が柱(つまり森の出張所)に帰ってきたり、死んだ子供たちが柱を通って森へ帰って、やがて再生して戻ってきたり。

 それがやがて 聖と俗の境界、聖域の入り口、実社会と他界の境界に「柱」をたてるという行為につながって、出雲大社の「心御柱」や木曽の「御柱祭」を生み出したり、あるいは神社の鳥居に継承されたりしてたら面白いのに。「高天原」に届くように高い建物や柱を立てるんではなくて、高い柱や建物の方が先にあって、そこから「天界」という連想が行われていたりして。

 神道以前のアニミズムに近い段階の話なので、すべて想像の域を超えないので、神道がある程度確立した段階くらいから気長にさかのぼっていくほかない。で、気になったのは出雲大社の「心御柱」や木祖の「御柱祭」よりもむしろ「鳥居」をたてるという行為。鳥居の原型って、どんなのなんだろう??

 写真は三内丸山遺跡の巨大建物。私はこの復元に納得していない(爆)