God is in the details ~神は細部に宿る~

一箱古本市専門店《吉田屋遠古堂》主人のぐうたらな日々。。。。

古代寺院の衝撃 その1

2004-09-04 20:23:28 | 歴史/民俗/伝統芸能
 現在は住宅地になってしまっているためその面影すらもたどれないが、地元には古代の寺院跡がある。
以前の発掘調査でその古代寺院跡から出土した屋根瓦には、柱を塗っていたと思われる朱がついていた。
 平等院鳳凰堂しかり、白水阿弥陀堂しかり、すべての古代寺院はおそらく荘厳さよりむしろ祝祭空間とでもいうべき、大陸的な極彩色をその身に纏っていたのであろう。

 さて、現在でも東北の片田舎である我が地元、古代は言うに及ばず。水田のなかに草葺きの縦穴住居が点在する全くの辺境の地に、極彩色の巨大な寺院がそびえ立っていたとすれば、やはり人々はそこに極楽浄土を夢見たのであろうか??
当時の人々の受けた衝撃はあたかも成毛滋がほとんど唯一の日本人とし、てウッドストックで本物のロックンロールを体験したときの衝撃のごとし!!(か?)
 そんな寺院を建立した豪族に対して人々はもう絶対服従せざるを得ない。人々に極楽浄土を夢見させつつ、無言のうちに服従させる。寺院は有効な権力装置であったことだろう。それはある意味ではこけおどしかもしれないが、自分の想像を遥かに超えたものを突きつけられたときに、悲しいかな、人々はすべてを受け入れてしまう場合がある。この構造自体はおそらく原始時代から現在までかわっていない。

 ちなみに写真はこのたび修復を完了し、公開予定の仙台市の国宝大崎八幡です。建物自体は中世のものですが、
この意匠は日本人の美意識としてそのまま古代から継承されていたものと考えています。

寺院の彩色については『建造物彩色の保存と修復-日本および東アジアの社寺を中心に』(クバプロ刊)が面白いです。

御挨拶

2004-09-04 16:43:11 | その他
 仕事柄、日本の文化の源流について考える機会が多いため、備忘録としてblogを使おうと思う。論文にまとめるほどでもないけど忘れたくない、あるいはあまりにも突飛な思いつきなので公表できないことどもを書き付けるための非常に個人的なページとして活用していくつもりである。
 あんまりPCには詳しくないし、このblogだって、はてさていつまで続くやら。期待している人が居ない、締め切りがないと言うのが唯一の救いだ(W)

 で、初回は全く関係なく「胡麻の花」の写真をアップ。薄紫のこの可憐な花を見た事のある人はあんまり居ないでしょう。なんで胡麻の花かと言うと、blogの口開けにちなんで「開けゴマ!」だから。

 こんな感じで、脱線していくのか・・・・