しばらくぶりに夏がかえってきた。
薄日が差してセミの声も響きだした。
故郷熊本の夏の祭りにつきものは、中心街での「造り物」大会。
「造り物」の題材は、昔話などの古典的なもののほか今話題になっていることも多い。
材料は茶碗や皿などの生活雑器を中心に木や竹などの自然物が使われる。
熊本の地元紙「熊本日日新聞」に載っていたので紹介します。
「お地蔵さん横丁」お目見え 宇土市で地蔵まつり 2011年08月23日
最優秀賞に輝いた城之浦1区の「はばたけ日本」=23日夜、宇土市(石本智)
宇土市の本町通りなどで23日、「うと地蔵まつり」が始まり、呼び物の大掛かりな「造り物」や新設された「お地蔵さん横丁」などに大勢の人が詰め掛けた。24日まで。
まつりは1646(正保3)年、宇土藩主細川行孝が子どもの疫病を鎮めるために地蔵尊を祭ったのが始まりとされる。
通りには、地区ごとに住民や商店主らが制作した造り物30基と、学童クラブなどによる5基が並んだ。審査もあり、最優秀賞にはワシとツルが羽ばたいている姿で東日本大震災からの復興の願いを表現した「はばたけ日本」(城之浦1区制作)が選ばれた。
江戸時代の風情が漂う船場川沿いでは、市内で作られた地蔵と竹灯[あか]りを並べる「お地蔵さん横丁」が新設され、来場客は幽玄な空間を楽しんだ。
3千発の花火大会は24日に延期となった。同日は民踊パレードなどもある。(後藤幸樹)
子どものころ、宇土(うと)市は隣町だった。
ここの“地蔵祭り”は夏休み最後の大きな祭りだった。
夏休みも終わりに近いため、角々でたたく子どもたちの鐘の音が寂しく聴こえたことを思い出す。