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俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

春陰(2)

2024-03-06 | 俳句・春・天文

 

 

春陰といへど少しく歩きけり

 

 

 

 

 

 

春になっても曇って寒さがぶり返すことがある。

 

 

 

 

 

 

暗く雲が垂れ込めた日は陰鬱な気分となる。

 

 

 

 

 

 

「秋陰」と似ているが、春陰はこれから暖かく、より明るくなる時期だけに、憂いを帯びた陰りを感じさせる。

 

 

 

 

 

 

春陰で肌寒く、歩く人もほとんど見られないが、健康維持のため少しだけ歩いた。

 

 

 

 

 

春陰やレターパックを小脇にし

 

 

 

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春北風(はるきた)

2024-02-26 | 俳句・春・天文

 

 

春北風や畑のビニール波打ちて

 

 

 

 

 

 

日本海を通り過ぎた低気圧が北海道の東の海上に達し、西から移動性高気圧が進んでくると、一時的に西高東低の冬型の気圧配置に戻ることがある。

この時に吹く北寄りの風を「春北風(はるきた)」と呼ぶ。

 

 

 

 

 

 

「ならい」は、東日本の太平洋側、特に関東地方で吹く冬の季節風の呼び名。

春先にも吹き、これを「春北風’(はるならい)」という。

 

 

 

 

 

 

春北風は「春はまだこれから」と思わせる寒さを伴った風である。

 

 

 

 

 

 

春北風が激しく吹き渡っていた。

そのため、畑の野菜を覆っているビニールが波打っていた。

 

 

 

 

 

春北風秩父連山紺深く

 

 

 

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春の月

2024-02-24 | 俳句・春・天文

 

 

薄雲のかかつてゐたる春の月

 

 

 

 

 

 

単に月といえば秋の季語なので、特に春の一字をつけて春の季語とする。

春の夜は大気中に水分が多いため、月は潤んで見える。

秋の月はさやけさを愛で、春の月は艶なる風情を楽しむ。

 

 

 

 

 

 

今日は満月だったが、春らしく薄雲が出て月がにじんで見えた。

 

 

 

 

 

春満月見てよりカレー作りけり

 

 

 

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春一番

2024-02-15 | 俳句・春・天文

 

 

春一番走らせ畑の土埃

 

 

 

 

 

 

立春後、初めて吹く強い南風のことをいう。

 

 

 

 

 

 

強力な日本海低気圧へ吹き込む風で、大体二月末から三月初めに吹く。

だが、今年は本日、関東、北陸、四国の各地方で二週間も早い「春一番」が観測された。

 

 

 

 

 

 

元々は壱岐地方の漁師が使っていた言葉であったが、気象用語として定着した。

 

 

 

 

 

 

今日、春一番が吹いた。

畑の土埃を走らせ、凄まじい勢いであった。

 

 

 

 

 

春一番鴉四十羽流しけり

 

 

 

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斑雪(はだれ)

2024-02-11 | 俳句・春・天文

 

 

をちこちに米軍基地の斑雪かな

 

 

 

 

 

 

まばらに降り積もった春の雪、または解けかけてまだらに残っている雪をいう。

 

 

 

 

 

 

春の雪は解けやすいが、日差しや地形によりすぐ解けるところ、降り積もるところができ、まだらに解け残るのである。

 

 

 

 

 

 

また、はらはらとまばらに降る雪のこともいう。

 

 

 

 

 

 

散歩していると米軍基地があった。

広々とした基地の中のあちこちに斑雪が見られた。

 

 

 

 

 

片側や畑の隅のはだれ雪

 

 

 

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