goo blog サービス終了のお知らせ 

俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

菜種梅雨

2024-03-26 | 俳句・春・天文

 

 

菜種梅雨レターパックを小脇にし

 

 

 

 

 

 

三月から四月菜の花が咲く頃、しとしとと降り続く長雨をいう。

 

 

 

 

 

 

本来の意は、その頃に吹く雨を含んだ南東の風のことであったようであるが、今では雨天を指す。

 

 

 

 

 

 

暗さの中にもどこか明るさの漂う気分がある。

 

 

 

 

 

 

昨夜から菜種梅雨となっていた。

その中を、レターパックを小脇に抱えて、郵便局のポストまで出しに行った。

 

 

 

 

 

野菜なき直売所なり菜種梅雨

 

 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鳥曇

2024-03-25 | 俳句・春・天文

 

 

すれ違ふ人なき道や鳥曇

 

 

 

 

 

 

雁や鴨などの渡り鳥が、春になって北方へ帰っていく頃の曇り空をいう。

 

 

 

 

 

 

その雲を鳥雲といい、この頃の風を鳥風という。

 

 

 

 

 

 

この風に乗って鳥は北へ帰っていくという。

また、帰る鳥の群れをなして羽ばたく音が風音のように聞こえるので、鳥風という説もある。

 

 

 

 

 

 

川沿いの道を歩いた。

鳥曇というべき曇り空であったため、すれ違う人がいなかった。

 

 

 

 

 

木を映す潦あり鳥曇

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

涅槃西風(ねはんにし)

2024-03-18 | 俳句・春・天文

 

 

固まつて帰る学童涅槃西風

 

 

 

 

 

 

釈迦の入滅した日である涅槃会(旧歴二月十五日)前後に吹く西風をいう。

 

 

 

 

 

 

俗に西方浄土からのからの迎え風というが、まだ寒さが残る頃の西風である。

 

 

 

 

 

 

また、春の彼岸の頃にあたるので、「彼岸西風」ともいう。

 

 

 

 

 

 

涅槃西風が吹きつけ、校庭の土埃が巻き上がり流れる中、学童たちは固まって帰って行った。

 

 

 

 

 

西方へ向かふ旅客機彼岸西風

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春光

2024-03-15 | 俳句・春・天文

 

 

麻布台ヒルズ春光返しをり

 

 

 

 

 

 

春光は本来、春景色や春の風光をいう言葉であるが、春の光として詠む句が多くなった。

 

 

 

ガーデンプラザ

 

 

 

まばゆい光や春らしい柔らかさ感じさせる。

 

 

 

麻布台ヒルズギャラリー

 

 

 

春色、春望なども同様に、春の景色をいう。

 

 

 

麻布台ヒルズ森JPタワー

 

 

 

この三月十三日に食品エリアのマーケットがオープンしたばかりの麻布台ヒルズを訪れた。

ビルの前に立つと、ヒルズの象徴であるタワーが春光を眩しく返していた。

 

 

 

 

 

春光の溢るる川に親子かな

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春日

2024-03-13 | 俳句・春・天文

 

 

春日燦ボール遊びの親子ゐて

 

 

 

 

 

 

春の太陽をいう天文の季語。

別に、春の一日をさす時候の季語である「春の日」「春日」がある。

 

 

 

 

 

 

春の昼は長く、暖かい。

そのなかを太陽がのどかにわたってゆく。

 

 

 

 

 

 

日暮れには夕日が西空を染め、郷愁に誘われる。

 

 

 

 

 

 

広場に春の日が燦燦と降り注いでいた。

その下で親子がボール遊びに興じていた。

 

 

 

 

 

林へと春の入日の大きかり

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする