goo blog サービス終了のお知らせ 

俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

落鮎

2020-09-09 | 俳句・秋・動物




落鮎の三十センチ釣りしとふ




にほんブログ村





夏の間清冽な川の上流にいた鮎は、やがて卵をもち、

九、十月の頃、川の中流の流れのゆるい砂礫の間に

産卵する。







そのために上流から中流へ下って来る鮎が「落鮎」

「下り鮎」である。







この頃の鮎は体長、体重ともに最大で、簗漁を賑わせる。







しかしその一方、体力の衰えは明らかで、刃物の錆びた

ような斑点が体に現れる。

このような鮎を「錆鮎」「渋鮎」という。







釣人が鮎を釣ったと見せてくれた。

計ったら三十センチあるという。

この川は澄んでいてきれいだが、まさか鮎が釣れるとは

思わなかった。






落鮎の腹光らせて奔りけり




にほんブログ村




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋の蝶

2020-09-06 | 俳句・秋・動物




瑠璃色をはためかせきて秋の蝶




にほんブログ村





秋に見られるすべての蝶をいう。







せせり蝶や蜆蝶など、地味な蝶が多く目につく。







八月から九月にかけて、木立の多いところでは翅の

模様もさまざまな秋の蝶が舞う。







澄んだ空気の中で、秋の蝶は詩心を呼びさましてくれる。







瑠璃色の模様のある蝶が翅をひらひらさせながら

やってきて止まった。

動きがほどほどで正に秋の蝶であった。






観察会の一団通り秋の蝶




にほんブログ村




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

椋鳥

2020-09-04 | 俳句・秋・動物




夕空を膨らみ伸びて椋鳥の群




にほんブログ村





スズメ目ムクドリ科の鳥。







鶫ほどの大きさで、全身が灰黒色を帯びる。







嘴と脚が鮮やかな橙黄色である。







稲田の害虫を食べるので益鳥とされるが、果実や

木の実もよく食べる。







散策をしているとき夕空を見上げると、椋鳥の群れが

膨らんだり伸びたりしながら飛んでいた。






鳴きながら塒に止まり椋鳥百羽




にほんブログ村




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

蟷螂(かまきり)

2020-08-28 | 俳句・秋・動物




蟷螂に見つめられゐて佇みぬ




にほんブログ村





カマキリ科の昆虫の総称。







頭は三角形で小さいが、前胸が大きく肥大している。







前肢は鎌状の捕獲肢となり、他の虫を捕えて食う。

緑色または褐色。







「とうろう」「斧虫」「いぼむしり」とも呼ぶ。







フェンスの上に蟷螂がいた。

大きな目で見つめられ、思わず佇んでしまった。






蟷螂の人見知りとは知らざりし




にほんブログ村





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

蜻蛉(2)

2019-10-16 | 俳句・秋・動物




止りたる蜻蛉の眼見つめけり




にほんブログ村





「あきつ」は蜻蛉の古名で、河川や湖沼の豊かな日本には

蜻蛉が多く生息し、日本の古称「あきつしま」はこれに因む。







素早く飛行しながら蚊や蛾などを捕食する姿から、英名では

「ドラゴンフライ」と呼ばれている。







蜻蛉が目の前の茎に止まった。

その大きな真ん丸の眼を不思議がって見つめた。






トンボ池に誠蜻蛉のゐたりけり




にほんブログ村




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする