ビオラのつれづれ記

大好きなお花のこと、
日常のちょっとしたことなどを書き留めています。

スペインの旅(6)グラナダ

2019-04-21 18:01:14 | スペイン旅行

   スペインにおけるイスラム支配の終焉の地となったのがグラナダです

   そのグラナダで13世紀から終焉の15世紀後半まで栄華を極めたのがグラナダ王国で

   当時の栄華の象徴でもあるアルハンブラ宮殿は想像以上の素晴らしさでした。

      宮殿全体の写真はとることができなかったのでHPからお借りしました

      

 

   アルハンブラ宮殿脇に夏の宮殿と呼ばれる離宮があります

四角に切りそろえられた糸杉が印象的です

糸杉に囲まれた野外ステージ

アセキアの中庭

水路を中心としたイスラム様式の庭でここの水は近くのシエラネバダ山脈からの雪解け水を引いているのだそう

グラナダの夏の猛暑を和らげる涼が考えられた庭です

宮殿の向こうに雪を頂く山脈がそのシエラネバダ山脈です

    アルハンブラ宮殿は宮殿と呼ばれていますが内部は王の住む宮殿をはじめ、モスク、市場、要塞などを備え

    城内には2000人以上が暮lらした要塞都市の総称とのことです。

   そしてここの建設にかかわった人達は秘密を守るため完成後皆殺されてしまったのだとか

   恐ろしいことです

 

中は広くて時代時代の王による王宮があり名前は覚えきれません

なので正式名称は飛ばして印象に残ったものだけアップしました。

     

カルロス5世宮殿

ここがイスラム様式とは見るからに違うのはイスラム王国の後の16世紀カルロス5世に建てられた

ルネサンス様式の宮殿だからです

中に入ると円形の広場が広がっていました。ローマのコロッセムを模した未完の宮殿で屋根がありません。

 遠足?社会科見学?の可愛い子供達と一緒になりました

この門からアルハンブラ宮殿で一番の見どころでもある王の居住空間であるナスル朝宮殿に進みました。

 街が一望できる高台にあるアルカサバ(要塞)の下にはかって人々が暮らしたであろう遺跡が・・・

 

建物に入ると精密なアラベスク模様の装飾が施された天井や壁が広がっていて目を見張りました

 イスラムにおいては偶像崇拝が禁止されていたのでその代わりにアラベスク模様と呼ばれる

文字や幾何学模様が発達したのだそう。

その緻密さには目を見張ります

また5000個を超える数の鍾乳石で飾られた八角形の天井の美しさは神秘的で圧巻でした

 

124本もの大理石の列柱が配されたライオン宮と呼ばれる宮殿は王の生活空間でナスル宮殿の一番の見どころです

水盤の周りに並ぶ12頭のライオンからその名前がついているらしいですが

どう見てもライオンには見えませんでした 愛嬌たっぷりのライオン?

黄金色に輝くアラベスク模様のアーチがきれい~~

これでもかというほどの緻密な模様で埋めつくされた空間が美しい~~

これらを作った労力はいかばかりでしょう?想像さえも難しいです

 

 

 このような華麗なたたずまいの裏には血塗られた多くの歴史や物語が伝えられているそうですが

今、この時にはそんな怖い話は思いも及ばない美しさにただただ見とれました。

 

    アルハンブラ宮殿での人気撮影スポットが↓のアラヤネスの中庭です

多くの人が入れ代わり立ち代わりカメラに納まっているので人のいないこの景色を撮るのが難しかったです

     

前面の池を中心にしたイスラム建築の特徴でもあるシンメトリーの構図が美しい中庭です。

最初に書いたアセキアの中庭にも水路や噴水が中心でしたが砂漠が故郷だったイスラム教徒にとって水は貴重であり

彼らのイメージする楽園には水は欠かせないものだったということでしょうか。

    宮殿の向かい側には白い町並みが美しいアルバイシン地区が広がっていました

     

 ここはかってアラブ人の居住地だった所で、イスラムの痕跡が数多く残り

 宮殿とともに世界遺産になっています。 

 名前は知っていてもその内容はよく知らずに訪れたアルハンブラ宮殿でしたが

その中身は想像以上のものが詰まった見事なものばかりでした

スペイン屈指の見どころと言われるのも納得のアルハンブラ宮殿でした。

 

 

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スペインの旅(5)コルドバ

2019-04-12 22:51:44 | スペイン旅行

トレドを後にして次に向かったのはコルドバですが

途中「ドン・キホーテ」でおなじみのラ・マンチャ地方に立ち寄り風車の光景の中に立ちました。

ぐるりと360度辺りを見下ろせる小高い丘の上に立ち並ぶ白い風車群は

ドン・キホーとサンチョ・パンサの姿が思い浮かばれる光景でした

今は観光用で使われておらず風車の一つはお土産物屋さんになっていましたが

周囲に何もない丘の上は風当たりが強くて昔その風を利用して風車が活躍したのもうなずけました。

丘のふもとの街もドン・キホーテ 一色

 

コルドバ

コルドバも古代ローマからの歴史ある街です

ローマ橋と呼ばれる橋は約2000年ほど前に作られ16個のアーチが美しい橋です

何回か作り直されてはいますが当時のままに再現されているそうです

 

  **この橋のたもとでの出来事**

    私も日傘を差した二人連れが近づいてきたのを見ていました

   でも何気なく近づく二人になんの違和感も感じなかったのはプロの技?なんでしょうね

   カメラに夢中になっていた仲間の一人が傘で手元を隠したスリに財布を抜かれそうになったと

   興奮気味の報告。でも彼女はお財布をバックとチェーンでつないでいたので難を免れたとの事でした。

   その話は「スリに注意」の言葉を一層かみしめる良い教訓にもなりチェーン作戦の効果にみんな私も・・・でした。

 

   

 

コルドバの一番の見どころはメスキータばれている聖マリア大聖堂です

メスキータとはモスクを指す言葉でここはイスラム教とキリスト教の二つが混在する珍しい大聖堂です。

 

メスキータへの入り口の門

  


ここでの現地ガイドのイザベラさんは独学で日本語を学んでガイドになったという頑張り屋さん

美人でユーモアたっぷりなガイドぶりで皆をひきつけていました。

この壁の中がメスキータです

 糸杉が並ぶ庭園が広がる向こうにメスキータ

 中に入ると縞模様の馬蹄形アーチが連なる広い空間が現れました

ここは850本もの柱からなる「円柱の森」と呼ばれるイスラムの祈りの場だった所です 

イスラム支配の後13世紀にキリスト教徒がこの地を奪還した後、モスクは壊されずにそのままそこが大聖堂になり

イスラムとキリストが混在するという珍しいメスキータが生まれました

なのでイスラムのモスクの隣に写真のようなドームが広がり礼拝堂が並び立っていてイスラム教徒とキリスト教の

違いを間近に実感できる場でもありました。


メスキータの周辺は昔ユダヤ人が多く住む地であったそうで

白亜の建物が迷路のように立ち並ぶ街並みが印象的でした

その一角に「花の小道」という狭い路地があり路地の向こうにメスキータの鐘楼が見える

観光スポットになっていました

      コルドバでのランチ

     

ギターの流しのお兄さんの歌声を聞きながら食べたオックステールの煮込みが美味しかったです

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スペインの旅(4)トレド

2019-04-05 19:34:35 | スペイン旅行

         撮影スポットからトレドの旧市街

 トレドはタホ川が三方を囲む自然の要塞都市で街全体が遺跡の世界遺産です

この景色は同じように川で囲まれたチェコのチェスキークルムロフを思い出させます

ヨーロッパはどこも侵略の歴史の上に成り立っており街を守る要塞は必須なものだったのですね

 

そんな美しい古都トレドに2泊しました。

ホテルは旧市街の高台にある「アルホンソⅥ」という王様の名前が付いたホテルで

ロビーには古い調度品や鎧姿の騎士などが立って中世の雰囲気たっぷりでした

旧市街への城門

旧市街の展望台からの景色

町並みははずっと下にあり旧市街のある場所は結構な高台だと実感

街歩きをしましたが迷路のように狭い路地が入り組んで迷子になりそう

 

 ユダヤ、キリスト、イスラムという異文化が融合されたムデハル建築と呼ばれる建物があちこちに見られます

トレドは刃物や金銀細工の街のようであちこちに多くの店が並んでいました。

    彫金屋さんは実演中          刃物屋さんには日本刀まであってちょっとびっくりでした 

 

 トレドはエル・グレコが活躍した街としても有名です

サント・トメ教会は小さな教会ですがここに飾られたエル・グレコの最高傑作と言われる

「オルガス伯の埋葬」が一番の見どころの教会です。

「オルガス伯の埋葬」は入り口から入ってすぐにあるオルガス伯のお墓の上に飾られていました

  写真禁止でしたので写真はHPからお借りしましたが

  この絵は肉体の埋葬と魂の昇天という2場面が描かれた独特の構図が印象的でした。

 

トレド大聖堂はスペインゴシック様式の最高傑作とも言われスペインで一番の規模を誇る大聖堂です 

高さ90mの鐘楼が天を突くように伸びるシャープな外観

  

水に写った逆さ聖堂がまた美しい

聖堂内部は想像以上の豪華絢爛でした

中に入るとまず天井の高さと750枚もあるというステンドグラスの美しさに圧倒されます

バラの花を形どったステンドグラスのバラ窓が可愛いかったです

   

 

天井のアーチの稜線も特徴的でした。

この下に主祭壇があり鉄製の柵の間からカメラを入れて撮ったのが右の主祭壇です

あまりよく撮れていませんがキリストの生涯を綴った20場面が描かれた金ぴかの祭壇です

 

またこの大聖堂で最大の見どころと言われるのが主祭壇の裏側にあるトランスパレンテと呼ばれるもので

スペインバロックの最高作品と言われているそうです

天使や聖母の像がこれでもかというほどちりばめられれ

天井の明かりとりから差し込む光が効果的に像を浮かび上がらせていました。

 

またもうひとつ注目すべきは「聖体顕示台」です

本物の王冠や金、銀、宝石などがちりばめられていてまばゆい光を放っていました

コロンブスがアメリカ大陸から持ち帰ったと言われる金も使われているのだとか

高さ3m、重さは200キロもあり年に一度の祭には外に運び出されて街を練り歩くそうです

日本のお神輿のようなものなんでしょうね?

以上のほかにも名画や彫刻などがずらりと並ぶまるで美術館のような素晴らしいカテドラルでした

  

 

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