「秋深し」を見つけました
★最後の一葉 ★色づいたムベ
ことしもまたミカンの収穫時期となり手伝いに忙しい日々となりました。
今年は豊作でオレンジ色に染まるミカン畑の光景はうれしくもあり、うれしくもなしの心境です
そんな中ですが西伊豆へドライブしてきました。
堂ヶ島や松崎まではこちらからだと2時間弱で行け、ドライブにちょうどよい距離です。
大潮の時には島と陸地が繋がるトンボロ現象がみられる三四郎島ですが
私達が見た時は繋がるとまでは行かないけれどそれらしい「道すじ」が感じられました~
丁度の時に出会うのは難しそうです。
松崎町と言えば鏝絵の長八美術館が有名ですがここへは何回も行っているので今回はパスし、
町から少し外れにある重要文化財になっている「岩科学校」に行ってみました。
明治初め教育に対する志が高かった当時の村長が私財も投じて開設したのが始まりだそうです
その後住民からの寄付もあつまり当時の伊豆の片田舎にこのような擬洋風建築のりっぱな
学校が作られたのだそう。
中央だけでなく地方の田舎にまで文明開化の波が広がり学校教育もこうして広く浸透していったのでしょう。
内部には長八が描いた38羽の鶴が舞う部屋もあり素晴らしかった。
授業風景を再現した人形が当時を忍ばせていました
展示室には当時の通知表などもあり落第の文字も見え、あららでした
松本の旧開智学校へは以前行った事がありずいぶん立派で当時の教育水準の高さにも
驚いた記憶がありましたが旧開智学校は今は国宝に指定されているそうで
ここ岩科学校とは姉妹館になっているそうです。
この後下田にある上原美術館へ
ブログにも何回か載せていますがここは絵画を展示する近代館と仏教館とがある小さいけれど落ち着いて
見学できる好きな美術館です。
今回ここの仏教館で思わぬ出会いがあってびっくりでした
今開催中の特別展示の中に実家の菩提寺に伝わるという涅槃図が飾られていたのです
以前父の法事の時たまたまその時ご開帳中の涅槃図の曼陀羅を見る機会があり
ご住職から江戸時代から伝わる貴重なものであるとは伺ってはいたのですが
このような美術展に飾られるほどのものだとは思っていなかったのでびっくりでした。
田舎のお寺にどのような経緯でこの涅槃図が伝わっているのかは知りませんが
当時の人々の仏教への信仰心の厚さが改めてしのばれました。
↓は涅槃図にあった説明です
通常、涅槃図の上部には月が描かれますが、本図は太陽、月を描く珍しい作例です
中央の釈迦は、枕に頭を載せて横たわっています。その周囲に描かれる菩薩は、
白い肌に黒髪であらわされていますが、額には仏の特徴である白毫が描かれ、
絵師によって描き分けが行われています。
本図は多くの人物や動物が描かれていますが、特に動物は獏や麒麟などの霊獣、
ジャコウネコや蝙蝠、駱駝、蟻、蝶など様々な種類が描かれている点が特徴です。
ここに描かれている動物たちが若冲の枡目描きの屏風絵に描かれているものとよく似ていたのも
興味深かったです。