水の門

体内をながれるもの。ことば。音楽。飲みもの。スピリット。

歌集『カインの祈り』

澤本佳歩歌集『カインの祈り』
詳細は、こちらの記事をご覧ください。

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また、読書にご不自由のある方には【サピエ図書館】より音声データ(デイジーデータ)をご利用いただけます。詳細は、こちらの記事をご覧ください。

おやすみの音楽(4)

2007年03月19日 21時01分36秒 | 時間帯にあわせて
昨晩は、かなり疲労感を身体に覚えつつ、床に就きました。
こういう時には、右も左も分からない頃に初めてお金を出して買ったような、甘酸っぱい思い出の詰まった“はじレコ”の類いの音楽に浸るか、あるいは全く逆に、大人のゆとりを感じさせるシンプルなジャズ等を聴いて浄化されるか、一瞬迷います。
昨夜も、一昨日の夜に続いて“はじレコ”路線に埋没する誘惑がありましたが、一歩踏み止まって、ラニ・ホールの『Brasil Nativo』をかけました。
このCDはウィンダムヒル・ジャズのレーベルから出ており、ボサの名曲を取り上げながらも、聴き心地は楚々としたジャズ。今がちょうど旬の、ラストの曲「三月の水(Waters of March)」を聴く前に寝入ってしまうことだけは避けたかったので、この曲から再生を始め、リピート機能で頭から一通り流しました。
「三月の水」狂いの私にとって、ラニの演奏は今のところエリス&ジョビン版に次ぐお気に入り。ピアノと必要最小限の音をバックに歌うラニのヴォーカルは、心のひだをヒタヒタと優しく潤してくれます。
おまけにこのアルバム、マイ・フェイヴァリット・アーティスト、ドリ・カイミが半数の曲で温かい声を聴かせてくれているんだから……、おかげで安堵した気持ちでぐっすり眠れましたよ。
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春のドライヴに(2)

2007年03月11日 15時17分25秒 | ドライヴ・ミュージック
昼前に、レンタルしていたDVDとCDを返却しに、近くのショッピングセンターに行ってきました。
今まで日曜の真っ昼間にその辺りに出向いたことは無かったのですが、今日行ってみると駐車場入口と付近の道路がありえないくらい混んでいて、なかなか中に入れませんでした。
ようやく車を止めて、店に向かって歩を進めたところでハタと気付きました。「携帯忘れた!」
今日はTSUTAYAのオンラインクーポンによる半額レンタル最終日。10枚組のCDを借りる心積もりでしたから、仕方なく自宅に取って返し出直すことに。
でも、おかげで行き帰りの車中でたっぷり音楽を満喫できました。今日のドライヴ・ミュージックは、ディクシー・チックスのファースト・アルバム『Wide Open Spaces』。春疾風が吹き荒れてはいたけれど陽射しは明るかったので、BGMは朗らかなカントリーがいいなぁ~と持って行きました。
これからは日和も良くなってドライヴには絶好の季節だし…と、<ドライヴ・ミュージック>なるカテゴリーを新たに設けました。と言っても、それ程まめに運転するわけではないので、エントリーもぼちぼちとというペースになりますが(笑)、どうぞよろしく。
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テルミン

2007年03月08日 20時52分29秒 | 映画に寄せて
映画『テルミン』のDVDを観た。テルミンとは、世界で最初に発明された電子楽器。ビーチ・ボーイズの「Good Vibrations」でヴォーカルやメイン楽器の間を縫う旋律で飄々とおどけてみせ、主旋律を食うかのような存在感を示しているのがテルミンである。映画は、発明者であるテルミン博士本人や、テルミンの名演奏家クララ・ロックモア、シンセサイザー開発者として名高いロバート・モーグ、ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソン等が登場するドキュメンタリーになっている。
私がテルミンに関して知っていることと言えば、まるでオーケストラの指揮でもするかのような身振りで楽器の前に手をかざすその奏法と、レコードに録音された音だけ。テルミンについて、少しは歴史的なことを知れるかな…くらいの気持ちで、それほど期待しないで借りたDVDだが、これは思いのほか大当たりだった。
アメリカに渡って日夜電子楽器の開発にいそしんでいた博士が、出身である旧ソ連に拉致されて軍事技術の開発に従事させられたいきさつが、インタヴュー構成で語られる。これにクララ等の演奏や、テルミンがBGMとして効果的に使われた映画シーンが所々で差し挟まれ、映画は進んでいく。
国家の政治的な思惑に翻弄された博士の劇的な生涯に固唾を呑みながらも、途中 ヴァイオリンのような音色を聴かせるクララの格調高い演奏にうっとりし、また テルミンが絶妙に用いられた恐怖映画には不謹慎にも例外なく声を立てて笑ってしまった。
ミュージック・フィルムとしても興味深いし、エンターテインメントものとしても非常にレベルが高く、単なる伝記映画とはきっぱりと一線を画している。一粒で2度、3度おいしいとは、こういう作品を言うのではないだろうか。お近くでこの映画を借りられる場所があれば、是非にとお薦めしたい一本である。
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目覚めの音楽(15)

2007年03月07日 06時31分30秒 | 時間帯にあわせて
今朝は4時40分に目が開きました。昨晩床に就いたのもさして遅くなかったので、このくらいの時間でも目覚めはかなりスッキリ。
トイレから戻ると、PCを起ち上げ、カーラ・ボノフの『All My Life:The Best of Karla Bonoff』を聴きました。
私はカーラ・ボノフについて殆ど予備知識はありません。名前を知ったのも、以前RIKUOさんのライヴを観に行った小淵沢の【Lamps Lodge】で、前座を務めた青年とオーナーの会話で小耳にはさんだのがきっかけ。
近所のTSUTAYAでこのCDを見掛けた時は、「借りよう」と即決しレジに持って行きました。
聴いてみると、ローラ・ニーロの線を細くしたような印象。声はあそこまでクセは無いし、ソングライティング的にもローラのような跳躍はそれほど見られないんだけれど、その佇まいに共通のものを感じました。
今朝は、カーラを流す前にPCに取り込んである他のアーティストを2、3かけてみたんですがしっくり来ず、彼女に落ち着きました。
朝のBGMには、声質、アレンジの醸し出す空気感が朝にマッチしているかが凄く重要。勿論、朝起きてモソモソと這い出してくる前に既に見当は付けてあるんだけれど、実際朝に半分ボォッとした意識の中で聴いてみないと分からないことは多々ありますね。
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料理中のBGM(2)

2007年03月03日 20時15分20秒 | 風景にあわせて
以前、村上春樹のエッセイ集を書店で立ち読みした時、「きんぴらミュージック」なる項があって目を引かれた。仔細は忘れたが、きんぴらを炒めながら聴くのに、ニール・ヤングがもってこいだと言うのが氏の結論だった。
というわけで、きんぴらである。今日はいつもの煮物の本からの一品の他に、生まれて初めてきんぴらを作った。勿論、炒め物をしたらきんぴらのような味に出来上がったということは今までもあったが、はなからそのつもりで料理したのは今回が初めてである。しかし、家にある料理本にもくだんのレシピは載っていない。とりあえず母に、調味料の配分と火の通し加減だけ聞いて、あまり深く考えずに調理に取り掛かった。
具材は、人参、ゴボウ、長ネギ、こんにゃくを使った。調味料は、しょうゆ、みりんに、鷹の爪を少々。
これを炒めながら、ザ・グリーンカーズの『Weather and Water』を聴いた。かねてから思っていたことではあるが、炒め物をしながら聴くにはカントリーがしっくり来る。フィドルもそうだけれど、このアルバムでピカイチの存在感を放っているマンドリンのころころした音色が、実に“気分”なのだ。
見た目、彩りも綺麗に仕上がった。食べると、ちょっとゴボウのえぐ味が残っていた。うーーん、水にさらす時間が短かったか。それに火の通りも若干足りないかな…。炒めの後にもう少し煮含める必要があったかも。でも、まぁトライアル・アンド・エラーということで、今回は60点。
だけど、そろそろ新しい料理本が欲しいところ。基本的な材料で作れる煮物と炒め物が沢山載っている本があるといいんだけどなぁ。
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