水の門

体内をながれるもの。ことば。音楽。飲みもの。スピリット。

歌集『カインの祈り』

澤本佳歩歌集『カインの祈り』
詳細は、こちらの記事をご覧ください。

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また、読書にご不自由のある方には【サピエ図書館】より音声データ(デイジーデータ)をご利用いただけます。詳細は、こちらの記事をご覧ください。

だんだん…

2013年09月21日 15時08分36秒 | 人[その作品]に寄せて
入院の 父を見舞えば
ほげほげと 力の抜けた 咳する姿
(とど)

2010年10月11日 作歌。
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長続きしなかったけどね…

2013年09月20日 17時13分10秒 | 人[その作品]に寄せて
投薬で 抜け毛に悩む 父親が
眉装いて 診察に発つ
(とど)

2011年9月2日 作歌。
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洒落っ気の無い父が。

2013年09月19日 15時33分19秒 | 人[その作品]に寄せて
眉毛描く 道具は何ていうのかと
抜け毛に悩む 父が問いくる
(とど)

2010年11月28日 作歌。
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舘野泉ピアノ・リサイタル

2013年09月17日 11時52分17秒 | ライヴに寄せて
昨日は舘野泉さんのピアノ・リサイタルが東京エレクトロン韮崎文化ホールで開かれました。その日の午前中は台風による豪雨、正午頃からは暴風がひどく、ヤキモキしましたが、何とか行ってきました。

舘野さんのCDは以前から一枚持っていましたが、深く興味を抱くようになったのは、昨年5月23日のNHK『クローズアップ現代』で舘野泉さんが取り上げられてから。
舘野さんは2002年に脳出血で倒れ、右半身不随になられました。しばらく悶々とした日々を送られていたそうですが、ヴァイオリニストの息子さんがある時 持ち帰ったイギリスの作曲家によるピアノ曲の譜面を見て、ほんの2、3秒で目からウロコが落ちたのだとか。それは、左手だけで演奏するように作られた曲でした。舘野さんは、翌々日には知人の作曲家に「左手のためのピアノ曲を作ってくれ」とFAXで依頼し、一年後に復帰コンサートを果たしました。
そして昨年から今年にかけて、舘野さんは今までの集大成として「左手の音楽祭」という試みをしています。
舘野さんがこれまで作曲家に依頼して出来上がった 左手のための曲は四十にも上ります(『クローズアップ現代』放送時点)。「右手が使えなくなったと相談にくる若いピアニストが驚くほど多い。新作委嘱が僕だけのためではなく、彼らのレパートリーとなることがうれしい」と舘野さんはおっしゃっています。

…と、前振りが長くなりましたが、舘野さんが近くにいらっしゃると聞いて、コンサート行きを即決。チケット発売日時の半時間前にはチケット売り場に並びました。ラッキーなことに二番目だったので、いい席を確保。
リサイタルの二ヶ月ほど前から、iPhoneに舘野さんのCDを仕込んで備えました。

****セットリスト****

バッハ/ブラームス編曲:シャコンヌ ニ短調 BWV1004より
スクリャービン:左手のための2つの小品 前奏曲と夜想曲 Op.9
近藤浩平:海辺の雪~震災と津波の犠牲者への追悼 作品122
光永浩一郎:サムライ~左手ピアノ独奏のための(舘野泉に捧げる)
吉松隆:「遊びをせんとや」「海鳴」(NHK大河ドラマ『平清盛』より)

モンサルヴァジェ:3つの肖像〈モンポウ、オスカル・エスプラ、ルービンシュタイン〉(左手のための3つの小品)
シサスク:組曲<エイヴェレの星より>より2曲(舘野泉に捧ぐ)

=アンコール=

シュールホフ:組曲第三番(左手のための)より アリア
カッチーニ/吉松隆編曲:アヴェ・マリア


皮切りの堂々とした「シャコンヌ」で一気に惹き込まれました。スクリャービンの曲は、手持ちのCDにも収められていた曲ですが、生で聴くとその迫力・繊細さがずっしり伝わってきました。
個人的には、「サムライ」と「遊びをせんとや」が特に気に入りました。フレーズの尾っぽなどにちょっとした和テイストの響きがあるのが琴線に触れたんですね。シサスクの<エイヴェレの星>も、スティーヴ・ライヒっぽいミニマルさが心地よかったです。
一緒に行った友達は、思いがけずカッチーニの「アヴェ・マリア」を聴けて感無量だったようです。

台風に少し及び腰になっていましたが、友達にプッシュされて行って良かったです。
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梨が出回ると思い出す…

2013年09月14日 10時20分58秒 | 思い出に寄せて
最期には 梨おろししを 飲むだけの
父を憶えり 季はめぐりて
(とど)

2012年9月5日 作歌、2013年8月29日 改作。
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受け売りばっか(ー.ー;)

2013年09月07日 15時08分54秒 | 人[その作品]に寄せて
テレビで観るたびに散歩の 効能を
われに説きつつ 自らはせず
(とど)

2013年2月25日 作歌
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初夏(2)・七首

2013年09月06日 14時31分32秒 | 投稿歌
今朝 郵便受けに『樹海』9月号が入っていました。
まだ自分の歌しかチェックしていませんが、その中だけでも二箇所 誤植がありますねぇ…。(勿論、正しい方をこちらには掲載しますが。)結社に歌稿を出そうというモチヴェーションが下がるのは言うまでもありません。


薔薇の枝と葉を整える掃除婦の眼差(まなざし)熱き市役所トイレ

小夜更けて蛙鳴きつぎ水張田の面にこだまが輪を描きおり

ラジオよりカーペンターズ流れ来て寝ぼけ眼に雨と知る朝

半ドンの昼餉に朋が手際良く拵(こしら)えくれたラディッシュの汁

ラディッシュの味噌汁のなべ卓に置き湯気を囲んで笑みの膨らむ

モルディブの青を取り込むパソコンに離り住む君を偲びていたり

ギャルソンのワンピースに空く虫食いに遠ざかりゆく春の後姿(うしろで)


(2013年7月10日締め切り分、『樹海』2013年9月号掲載)
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