遺された 妻の寂しさ 想うほど
面と向かえば 言葉のあらず
(とど)
2009年3月29日 作歌、2014年1月22日 改作。
面と向かえば 言葉のあらず
(とど)
2009年3月29日 作歌、2014年1月22日 改作。
来月10日締め切り分の歌稿を提出しました。
今月の初めに、教会でだいぶ可愛がっていただいていたご年配の男性が亡くなり、しばらく堰を切ったように歌を詠みました。今回集めたのは、その方がご存命の頃のものも含めた追悼歌です。
朗読を辞せる手紙を悔いており翁の入院長引きたれば
ご主人の看護に追わるるご婦人の手首を折りし報せに痛む
休み居てあばらの古傷痛むたび看護の婦人の復調祈る
一時間「主よ共に居て」繰り返し夕飯の後訃報の入る
礼拝後「元気になったら食事でも」最後の言葉想えば弱く
「翁をもう苦しませないで」祈りしを主は聞かれしか軽率を悔ゆ
逝く人の悩める吾を励ますと寄越せし手紙形見となりぬ
聖壇に飾らる遺影の溌剌とこちらに向かい手を振りくれる
献花して棺覗けば血色の良き面(おも)なりて眠る如くに
少し笑み献花の人に声掛ける喪主の姿に言葉失う
葬式の聖句と讃美歌自選して死と向き合いし力強き意思
逝く人に手向けし花を持ち帰る弟(おと)を気に病み沈める母に
手向け花大きな花瓶に挿す母の微笑む頬と手元を見遣(みや)る
玄関に飾りし百合の厨まで香の立ち込めてしばし佇む
讃美歌に厚み加えしバス・バリトン今は途絶えて亡き人を知る
(4月10日締め切り分、『樹海』2009年6月号掲載予定)
今月の初めに、教会でだいぶ可愛がっていただいていたご年配の男性が亡くなり、しばらく堰を切ったように歌を詠みました。今回集めたのは、その方がご存命の頃のものも含めた追悼歌です。
朗読を辞せる手紙を悔いており翁の入院長引きたれば
ご主人の看護に追わるるご婦人の手首を折りし報せに痛む
休み居てあばらの古傷痛むたび看護の婦人の復調祈る
一時間「主よ共に居て」繰り返し夕飯の後訃報の入る
礼拝後「元気になったら食事でも」最後の言葉想えば弱く
「翁をもう苦しませないで」祈りしを主は聞かれしか軽率を悔ゆ
逝く人の悩める吾を励ますと寄越せし手紙形見となりぬ
聖壇に飾らる遺影の溌剌とこちらに向かい手を振りくれる
献花して棺覗けば血色の良き面(おも)なりて眠る如くに
少し笑み献花の人に声掛ける喪主の姿に言葉失う
葬式の聖句と讃美歌自選して死と向き合いし力強き意思
逝く人に手向けし花を持ち帰る弟(おと)を気に病み沈める母に
手向け花大きな花瓶に挿す母の微笑む頬と手元を見遣(みや)る
玄関に飾りし百合の厨まで香の立ち込めてしばし佇む
讃美歌に厚み加えしバス・バリトン今は途絶えて亡き人を知る
(4月10日締め切り分、『樹海』2009年6月号掲載予定)
先月の末、友達に教えてもらった甲府の雑貨ショップ【ouef】(ウフ)に念願かなって行ってきた。雑貨だけだったら多分それ程そそられなかったが、一角にボサノヴァなどのCDを売っていると聞いて興味津々。山梨県内のCDショップの品揃えに飽き足らない私としては、これは一度足を運んでチェックせねば、と思ったのだった。
グランパーク近くのフェリアビルに着くと、まずは友達お薦めの【cafe la touche】(カフェ・ラ・トゥーシェ)でランチするため2Fへ。ドアを開けてまず目に飛び込んできたのが、レジ前に並べられた【マリアージュ・フレール】の茶葉。ここのリーフは、なかなかいいお値段が付いていて、なおかつ通販のシステムが手薄なので、今まで評判だけは耳にしていたものの手にしたことはなかったのだ。だから、見た瞬間「あ、やった!来て良かったよ」と思わず母に口走っていた。ランチを美味しくいただいた後、≪ギィファ≫という茶葉を購入した。
それから階下へ下り雑貨ショップを物色。CDの品揃えはちょっとレーベルの片寄りがいま一つ。和雑貨の充実振りには目を見張ったが、値ごろ感がなく素通り。でも、思いがけないことにここにも紅茶が。リーフでなくティーバッグだが、結構な種類の紅茶がフレーヴァード・ティーを中心に取り揃えられていた。パッケージをちょっと見、フレーヴァーの味がかなり濃そうな雰囲気を漂わせていたので、味の素直そうな紅茶を2種類買った。【LAWLEYS TEA】(ロウレイズ・ティー)の≪アフタヌーン≫と≪トワイライト≫である。
【ロウレイズ】の紅茶は、美味しいが両方とも渋みの強い感じだった。【マリアージュ・フレール】の≪ギィファ≫はジャスミンティーのような風味で好み。調べてみると、緑茶に月桂樹の花をブレンドしてあるのだとか。緑茶党の母もゴクゴク飲んでいた。
今回は、この≪ギィファ≫の風味に合わせて、瀬木貴将の『FOREST RAIN』を選んでみた。アンデスの管楽器サンポーニャの素朴な響きと旋律を、トニーニョ・オルタらのバッキングが支える。ナチュラルでいて洗練された≪ギィファ≫の味わいを彷彿とさせる音楽である。
グランパーク近くのフェリアビルに着くと、まずは友達お薦めの【cafe la touche】(カフェ・ラ・トゥーシェ)でランチするため2Fへ。ドアを開けてまず目に飛び込んできたのが、レジ前に並べられた【マリアージュ・フレール】の茶葉。ここのリーフは、なかなかいいお値段が付いていて、なおかつ通販のシステムが手薄なので、今まで評判だけは耳にしていたものの手にしたことはなかったのだ。だから、見た瞬間「あ、やった!来て良かったよ」と思わず母に口走っていた。ランチを美味しくいただいた後、≪ギィファ≫という茶葉を購入した。
それから階下へ下り雑貨ショップを物色。CDの品揃えはちょっとレーベルの片寄りがいま一つ。和雑貨の充実振りには目を見張ったが、値ごろ感がなく素通り。でも、思いがけないことにここにも紅茶が。リーフでなくティーバッグだが、結構な種類の紅茶がフレーヴァード・ティーを中心に取り揃えられていた。パッケージをちょっと見、フレーヴァーの味がかなり濃そうな雰囲気を漂わせていたので、味の素直そうな紅茶を2種類買った。【LAWLEYS TEA】(ロウレイズ・ティー)の≪アフタヌーン≫と≪トワイライト≫である。
【ロウレイズ】の紅茶は、美味しいが両方とも渋みの強い感じだった。【マリアージュ・フレール】の≪ギィファ≫はジャスミンティーのような風味で好み。調べてみると、緑茶に月桂樹の花をブレンドしてあるのだとか。緑茶党の母もゴクゴク飲んでいた。
今回は、この≪ギィファ≫の風味に合わせて、瀬木貴将の『FOREST RAIN』を選んでみた。アンデスの管楽器サンポーニャの素朴な響きと旋律を、トニーニョ・オルタらのバッキングが支える。ナチュラルでいて洗練された≪ギィファ≫の味わいを彷彿とさせる音楽である。
供花の百合を 大きな花瓶に 挿す母の
微笑む頬と 手許見ている
(とど)
2009年3月8日 作歌、2014年1月22日 改作。
微笑む頬と 手許見ている
(とど)
2009年3月8日 作歌、2014年1月22日 改作。
逝く人に 供えた花を 持ち帰る
弟(おと)を憂いて 沈める母に
(とど)
2009年3月8日 作歌、2014年1月22日 改作。
弟(おと)を憂いて 沈める母に
(とど)
2009年3月8日 作歌、2014年1月22日 改作。
献花する 人に微笑み 声掛ける
喪主の姿に 言葉のあらず
(とど)
2009年3月7日 作歌、2014年1月22日 改作。
喪主の姿に 言葉のあらず
(とど)
2009年3月7日 作歌、2014年1月22日 改作。