前回に引き続き、つぼ市のお茶専門ショップ【利休倶楽部】のお茶を取り上げる。
それまでのほうじ茶が12月半ばまで何と2ヶ月半ももった。今度のお茶はきっと年明けまで飲めるだろうという読みから、今度は≪煎茶 晶子の詩≫を開封した。今度は思いの外ハイペースであと2~3回分といったところ。そこまで減りが速い理由は、母の存在が大きい。
私は新しいお茶やコーヒーを買ってくるたび母に試飲させている。最初の一回は母も興味本位と義理とで口にするが、次にまた勧めても、母は「いい」と答えて飲もうとしないのだ。母が普段 愛飲しているのは緑茶。一番ホッとするのだと言う。私が裏千家のお茶の先生のところに通っていた時にご一緒していた方も、「だんだん朝は緑茶がよくなってきてね」と話していたっけ。
≪晶子の詩≫を煎れて早速母に飲ませると、「あ゛ー、お゛いしーい」とため息混じりに呟いた。確かに旨い。商品に添えて送られてきた〔お茶をおいしくお召し上がりいただくために〕というチラシに、「ポットから湯呑みにお湯を移し一分くらい置いたものを急須に注いで、葉が少し開き気味のところでお出しください」という案内に従ったら、何とも甘いのだ。今回の煎茶ばかりは、茶葉を替えるごとに「要る?」と訊くと「頂戴」と即答、母はそのたびに濁点混じりに息をつく。舌の肥えてきた母は、自分で普段使いに買っている緑茶が苦くて美味しくないと漏らすようにまでなってきた。つぼ市製茶は高くないよ~と、母を巻き込んでリピーターになろうかと企んでいるこの頃である。
さて本題、音楽である。今回は、宮沢和史の『SPIRITEK』を選んでみた。張りのあるヴォーカルと静かな情熱を秘めた詞の世界が、≪晶子の詩≫の上品ながらしっかりした甘みに重なるように思う。
それまでのほうじ茶が12月半ばまで何と2ヶ月半ももった。今度のお茶はきっと年明けまで飲めるだろうという読みから、今度は≪煎茶 晶子の詩≫を開封した。今度は思いの外ハイペースであと2~3回分といったところ。そこまで減りが速い理由は、母の存在が大きい。
私は新しいお茶やコーヒーを買ってくるたび母に試飲させている。最初の一回は母も興味本位と義理とで口にするが、次にまた勧めても、母は「いい」と答えて飲もうとしないのだ。母が普段 愛飲しているのは緑茶。一番ホッとするのだと言う。私が裏千家のお茶の先生のところに通っていた時にご一緒していた方も、「だんだん朝は緑茶がよくなってきてね」と話していたっけ。
≪晶子の詩≫を煎れて早速母に飲ませると、「あ゛ー、お゛いしーい」とため息混じりに呟いた。確かに旨い。商品に添えて送られてきた〔お茶をおいしくお召し上がりいただくために〕というチラシに、「ポットから湯呑みにお湯を移し一分くらい置いたものを急須に注いで、葉が少し開き気味のところでお出しください」という案内に従ったら、何とも甘いのだ。今回の煎茶ばかりは、茶葉を替えるごとに「要る?」と訊くと「頂戴」と即答、母はそのたびに濁点混じりに息をつく。舌の肥えてきた母は、自分で普段使いに買っている緑茶が苦くて美味しくないと漏らすようにまでなってきた。つぼ市製茶は高くないよ~と、母を巻き込んでリピーターになろうかと企んでいるこの頃である。
さて本題、音楽である。今回は、宮沢和史の『SPIRITEK』を選んでみた。張りのあるヴォーカルと静かな情熱を秘めた詞の世界が、≪晶子の詩≫の上品ながらしっかりした甘みに重なるように思う。
昨日、来年一月号の『樹海』が届きました。結社の先生も年末年始はお忙しいだろうし…と、先ほど歌稿をまとめて投函して来ました。
今回のテーマは「父」。ご一読いただければお分かりになるかと思いますが、父は一癖も二癖もある人物です。少しはしたない歌も混じっているので、先生がどれを採られてどれを落とすか、ちょっといつもとは違う興味があります。
寝入りばな電話を寄越す父曰く「病院変えた方がいいぞ」と
旧友を自宅に招きもてなすと父はコーヒー豆を吾(あ)に借る
スッポンを獲ろうと川沿いうろうろし桃泥棒と間違われる父
父の味噌「もう貰うな」と釘を刺す母の居ぬ間に腹に詰め込む
無心する父が持ち来るニジマスの干物の臭(にお)い部屋中に満つ
父作りし燻製を食べ臭うのど収めんと濃きコーヒー淹れる
急く父を「ひと月後だ」といなすため献金ぼやくと「なら辞めちまえ!」
段取りを確かむ電話三度来て父の老い見る確定申告
新番号知らせなくとも良いと言った父が確認電話で起こす
治ったか取り次がないで尋ねろと父の親切ただの野次馬
(2011年1月10日締め切り分、『樹海』2011年3月号掲載予定)
今回のテーマは「父」。ご一読いただければお分かりになるかと思いますが、父は一癖も二癖もある人物です。少しはしたない歌も混じっているので、先生がどれを採られてどれを落とすか、ちょっといつもとは違う興味があります。
寝入りばな電話を寄越す父曰く「病院変えた方がいいぞ」と
旧友を自宅に招きもてなすと父はコーヒー豆を吾(あ)に借る
スッポンを獲ろうと川沿いうろうろし桃泥棒と間違われる父
父の味噌「もう貰うな」と釘を刺す母の居ぬ間に腹に詰め込む
無心する父が持ち来るニジマスの干物の臭(にお)い部屋中に満つ
父作りし燻製を食べ臭うのど収めんと濃きコーヒー淹れる
急く父を「ひと月後だ」といなすため献金ぼやくと「なら辞めちまえ!」
段取りを確かむ電話三度来て父の老い見る確定申告
新番号知らせなくとも良いと言った父が確認電話で起こす
治ったか取り次がないで尋ねろと父の親切ただの野次馬
(2011年1月10日締め切り分、『樹海』2011年3月号掲載予定)
いよいよクリスマス目前、アドヴェントも四週目となりました。教会ではクリスマス礼拝が行われます。
今年のアドヴェントは、様々な形のアドヴェント・カレンダーを取り上げてきました。締め括りの今日は、手作りのアドヴェント・カレンダーをご紹介します。
写真は、ウィーン在住の画家さんがご家族で作られたというカレンダー。手編みの靴下に1日から24日までの数字がふってあって、それを毎日ボードに吊るしていくというものです。素敵ですよね。実は私、すぐにはとはいかないけれども、三年越しくらいの計画でアドヴェント・カレダンダーを手作りして、教会のバザー用に献品したいと密かに企んでいるのです(もうこの時点で、秘密じゃありませんね。^^;;;)一年ほど前から、ネットに出ている色々なアドヴェント・カレンダーを眺めて、自分はどんなものを作ろうか考えを巡らしているところです。
ジャズヴォーカルによって幕開けした今年のクリスマス・シリーズは、締めもヴォーカルものと行きましょう。お馴染みになりました「A Child Is Born」、今週は『Day Dreaming』に収録されているケイコ・リーのヴァージョンです。スモーキーな歌声をストリングスがしっとりと包んでいます。
サド・ジョーンズが我が子誕生に際して喜びを込めて作り上げたこの曲、作詞はアレク・ワイルダーが施しています。「汚れなき子鹿のような子供が生まれた……彼は寝ている 信頼と温もりの中 祝福に満ちた朝」という歌詞が、いつからか主イエスの降誕にもふさわしいとクリスマス・アルバムにも収められるようになったというのは とても腑に落ちます。
少し早いですが、皆様が心穏やかなクリスマスを過ごされますよう祈りつつ、今年のアドヴェント・シリーズを終えたいと思います。
今年のアドヴェントは、様々な形のアドヴェント・カレンダーを取り上げてきました。締め括りの今日は、手作りのアドヴェント・カレンダーをご紹介します。
写真は、ウィーン在住の画家さんがご家族で作られたというカレンダー。手編みの靴下に1日から24日までの数字がふってあって、それを毎日ボードに吊るしていくというものです。素敵ですよね。実は私、すぐにはとはいかないけれども、三年越しくらいの計画でアドヴェント・カレダンダーを手作りして、教会のバザー用に献品したいと密かに企んでいるのです(もうこの時点で、秘密じゃありませんね。^^;;;)一年ほど前から、ネットに出ている色々なアドヴェント・カレンダーを眺めて、自分はどんなものを作ろうか考えを巡らしているところです。
ジャズヴォーカルによって幕開けした今年のクリスマス・シリーズは、締めもヴォーカルものと行きましょう。お馴染みになりました「A Child Is Born」、今週は『Day Dreaming』に収録されているケイコ・リーのヴァージョンです。スモーキーな歌声をストリングスがしっとりと包んでいます。
サド・ジョーンズが我が子誕生に際して喜びを込めて作り上げたこの曲、作詞はアレク・ワイルダーが施しています。「汚れなき子鹿のような子供が生まれた……彼は寝ている 信頼と温もりの中 祝福に満ちた朝」という歌詞が、いつからか主イエスの降誕にもふさわしいとクリスマス・アルバムにも収められるようになったというのは とても腑に落ちます。
少し早いですが、皆様が心穏やかなクリスマスを過ごされますよう祈りつつ、今年のアドヴェント・シリーズを終えたいと思います。
アドヴェントも三週目に突入。寒さもいよいよ厳しくなってきましたね。
今週は、そんな日々も温かく過ごせそうなアドヴェント・カレンダー・サイトをご案内します。
私のブログの左サイドバーの一番上に≪Advent Calendar 2010≫なるバナーが設置してあるのに、皆様はもうお気付きになられているでしょうか?それをクリックすると【Christmas Advent Calendar】のサイトへジャンプします。そこでは、クリスマスにお薦めの音楽、本、イベント、果てはiPadアプリなどが紹介されています。
さらにサイトからリンクしている≪Advent Calendar 2010≫を開くと、12月1日から25日までの日付の小窓のあるカレンダーが登場。可愛いムービーやアトラクション、クリスマスレシピ等があらわれます。
私の一押しは、上の写真にもある3日目の『ADVENT DANCE SHOW』。「ディスコ風もろびとこぞりて」「バレエ風きよしこのよる」「フラ風ジングルベル」の3種類があり、音楽を一度プレイしながらダンスのパターンを好きなようにつなげていき、リプレイすると自分の組んだダンスを音楽と共に楽しむことができます。4日目の『Stencil Ball Paint』(二番目の画像)はアトラクションとしては難易度高かったけど、オシャレな絵柄が揃っててなかなか良かったなぁ。
今日の一曲は、私のアドヴェント・シリーズではお初となるジャズのビッグ・バンド。ウディ・ハーマンの『Giant Steps』に収録された「A Child Is Born」です。このヴァージョンは本当におごそか。切々とうたい上げるホーンに酔いしれてみてはいかがでしょうか。アルバム全体としては緩急に富んでいて聴き応えがあります。大学在学中、エリントンやベイシーに無い先鋭的な感じを受けたサウンドも、何か今聴くと懐かしいですね。歳をとったということなんでしょうね~(苦笑)。
今週は、そんな日々も温かく過ごせそうなアドヴェント・カレンダー・サイトをご案内します。
私のブログの左サイドバーの一番上に≪Advent Calendar 2010≫なるバナーが設置してあるのに、皆様はもうお気付きになられているでしょうか?それをクリックすると【Christmas Advent Calendar】のサイトへジャンプします。そこでは、クリスマスにお薦めの音楽、本、イベント、果てはiPadアプリなどが紹介されています。
さらにサイトからリンクしている≪Advent Calendar 2010≫を開くと、12月1日から25日までの日付の小窓のあるカレンダーが登場。可愛いムービーやアトラクション、クリスマスレシピ等があらわれます。
私の一押しは、上の写真にもある3日目の『ADVENT DANCE SHOW』。「ディスコ風もろびとこぞりて」「バレエ風きよしこのよる」「フラ風ジングルベル」の3種類があり、音楽を一度プレイしながらダンスのパターンを好きなようにつなげていき、リプレイすると自分の組んだダンスを音楽と共に楽しむことができます。4日目の『Stencil Ball Paint』(二番目の画像)はアトラクションとしては難易度高かったけど、オシャレな絵柄が揃っててなかなか良かったなぁ。
今日の一曲は、私のアドヴェント・シリーズではお初となるジャズのビッグ・バンド。ウディ・ハーマンの『Giant Steps』に収録された「A Child Is Born」です。このヴァージョンは本当におごそか。切々とうたい上げるホーンに酔いしれてみてはいかがでしょうか。アルバム全体としては緩急に富んでいて聴き応えがあります。大学在学中、エリントンやベイシーに無い先鋭的な感じを受けたサウンドも、何か今聴くと懐かしいですね。歳をとったということなんでしょうね~(苦笑)。
あかときに 母の寝息を 聞きながら
青薔薇(ブルーナイル)の 写メを見ている
(とど)
2009年12月18日 作歌、2014年1月25日 改訂。
青薔薇(ブルーナイル)の 写メを見ている
(とど)
2009年12月18日 作歌、2014年1月25日 改訂。
アドヴェント第二週です。twitter上の私のタイムラインでも、綺麗なイルミネーションなどのクリスマス・ムード溢れる写真が登場し始めました。
さて、先週は目で楽しむクリスマス・カウントダウンのタペストリーでしたが、今度は趣向を変えて舌で味わうアドヴェントをご紹介します。
これは、ドイツの【ラウゲムシュタルト】のアドヴェント・カレンダー・ティー。クリスマスイヴまでの24日間、日々違う味の紅茶を堪能できるというオツなもの。12月1日から毎日一つずつティーバッグを開けると、紅茶の他にオーナメントやメッセージカードも入っているという洒落た商品です。惜しむらくは、メッセージカードが多分ドイツ語なんでしょうね~。英語であれば辛うじて読めるけど。
今週の曲は、デイヴ・グルーシンの「A Child Is Born」。静謐なリリシズムを湛えた演奏です。これが収録された『Discoverd Again!』は1976年の作。エレピの感じとか随所にグルーシン・サウンドが満開で、思わず「懐かしい!」と微笑んでしまいます。
ほっこりしたい方にお薦めの紅茶と音楽でした♪
さて、先週は目で楽しむクリスマス・カウントダウンのタペストリーでしたが、今度は趣向を変えて舌で味わうアドヴェントをご紹介します。
これは、ドイツの【ラウゲムシュタルト】のアドヴェント・カレンダー・ティー。クリスマスイヴまでの24日間、日々違う味の紅茶を堪能できるというオツなもの。12月1日から毎日一つずつティーバッグを開けると、紅茶の他にオーナメントやメッセージカードも入っているという洒落た商品です。惜しむらくは、メッセージカードが多分ドイツ語なんでしょうね~。英語であれば辛うじて読めるけど。
今週の曲は、デイヴ・グルーシンの「A Child Is Born」。静謐なリリシズムを湛えた演奏です。これが収録された『Discoverd Again!』は1976年の作。エレピの感じとか随所にグルーシン・サウンドが満開で、思わず「懐かしい!」と微笑んでしまいます。
ほっこりしたい方にお薦めの紅茶と音楽でした♪