水の門

体内をながれるもの。ことば。音楽。飲みもの。スピリット。

歌集『カインの祈り』

澤本佳歩歌集『カインの祈り』
詳細は、こちらの記事をご覧ください。

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読書・七首

2010年06月19日 06時52分28秒 | 投稿歌
少し早めですが、今朝 来月十日締め切り分の歌稿を投函してきました。
今回のテーマは「読書」。出した歌は昔ながらの紙の書籍について詠んだものばかりですが、いよいよiPhone購入を企んでいますから、そのうち電子書籍についての歌もポツポツ出てくると思います。そういう意味では、時期的にいい区切りだったかもしれません。


つまらぬと斬られた本屋で培った書(ふみ)を見る眼を支えに暮らす

翳りゆく日脚を頼りに読み進め一章終えてとっぷり暮れる

書架隅にちょこんと犬のぬいぐるみ上目遣いに蔵書を守る

朗読に声張る青年生き生きと国語の時間に覗く一面

「忘れ物届けに来たよ」という栞その語にひかれ本を取り出す

督促に中古美本が返り来る読み潰したと詫び状添えて

また貸しの本返してと言うはずが無事な顔見て安堵し忘る


(2010年7月10日締め切り分、『樹海』2010年9月号掲載予定)
コメント (2)
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社会復帰だけが道じゃないよ…

2010年06月11日 17時17分48秒 | 人[その作品]に寄せて
作業所は 卒業しゆく 場と語る
師に諾(うべな)いつつ 浮かぶ面々
(とど)
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たかがダンボールの組立てでも。

2010年06月11日 16時55分44秒 | 人[その作品]に寄せて
勤めでは 顧みられぬ 些事褒める
作業所の師に ひとしお沁みる
(とど)
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もっと繊細に。

2010年06月09日 16時08分34秒 | 人[その作品]に寄せて
兎(う)の耳の ような心を 持つ友に
誇りて語る 唇閉ざす
(とど)


※ 2010年7月18日改作

兎(う)の耳の ごと細やかな 心持つ
友に誇れる 唇閉ざす
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