水の門

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歌集『カインの祈り』

澤本佳歩歌集『カインの祈り』
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桜・七首

2009年04月25日 13時56分55秒 | 投稿歌
今日はざあざあ降りです。来月十日締め切りの歌稿を準備しましたが、投函は明日になりそうです。
先月は15首の挽歌を提出して先生に添削してもらい、またそれらを友人に見せて批評してもらったので、趣旨が伝わる語句の組み立て方がだいぶ分かってきた気がします。とりあえずその時々の気持ちを詠みとめて置き、後で推敲するのが最近のやり方になってきています。
今回のテーマは「桜&花見」。去年の歌と今年詠んだものが織り交ざっています。
今まで『樹海』に投稿する歌は月ごとにテーマを決めて選んできましたが、それができるのは後どのくらいかなぁ…と心細く感じているこの頃です。


花見んと友呼ぶ文を綴る母分からぬ漢字吾に訊きつつ

出店を明日に控えてわに塚の桜は夜明けの雪に凍えり

四季の桜写せる葉書を分けんとも友は遠慮か冬を選びぬ

花見へと武川のつづら折りを行く吾らをレンズ雲が迎える

咲き盛る桜の下にて「イー、アール、サン」団体客のカメラに笑まう

昼食の席待ちのため林間をそぞろ歩けば鶯の鳴く

ひと時の盛りの後は散り敷いて蒲公英の黄を引き立つる桜


(5月10日締め切り分、『樹海』2009年7月号掲載予定)
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