笑顔浴

優しい時間

安心・安全

2019年04月28日 | Weblog

「このごろ、安心と安全が併称されることが

 多いけれど、それに、奇妙な感じを持っている。

 危険に対して安全であるためには

 何より、安心しないことだ。

 野生の動物は、安全のために 常に危険を警戒している」

(PHP 「不安はうまく飼いならそう」より

 森毅先生 1928年 - 2010年)数学者、京都大学名誉教授)

 

 

もう10年も前に 森教授は示してくださった。

考えてみれば、その通りだ。

安心できて、しかも安全な空間を求めてやまないのは

不安の無い状態が、とても楽なのだ。

しあわせだなあ~と感じるのだ。

 

不安が安全の対価であるとしても、

しんどくて できれば考えたくない。

何かに頼って、安心して暮らしたい。

たとえ幻想の中でも、ひと時 ほっとする喜びを

誰でも知っている。

 

不安は、自分への信頼で小さくすることができる。

自信がないゆえに、知識や技術や周囲の人間に頼ろうとする

過度な期待に対しては どれも、たかが知れている。

期待は、怒りの導火線になっても、安全にはつながらない。

 

だからといって、暗い毎日を過ごしたのでは、つまらない。

ありのままの本日の私を頼りに生きるのが良い。

安全のための不安を抱きながら、

過剰な不安に、飲み込まれてはならぬ。

そこそこに、ほどほどに、

「転ばぬ先の杖」で ささやかに満足しよう。

 

 

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