本日のふれあいティーサービスのお菓子はスイートポテトでした。
普通のレシピよりもクリーム増量で、柔らかくてなめらかで 洋酒の香まで美味しいのです。
患者さんが食べ易いようにという、Iさんの工夫ではないかしらんと想像しています。
「入院してから1週間、来る日も来る日も、ただただ、病室で寝てばかりいたから
ここにくるのは初めて」と広いテーブルに一人だけ席についた
ちょっと緊張気味の女性の隣に座っておしゃべりしました。
布で作ったコースターを手にとって「可愛いわ」と何度も眺めた後で
「下手だけど、私も手芸が好きなのよ」とポツリとおっしゃったので、
「時間がたくさんあるから、手芸ができますね」と声をかけると
「ああ~言われてみれば、そうですね。今まで、思いつかなかった」と微笑まれました。
「これ、おたくが縫うの?」
「いいえ私は・・・お裁縫の得意なボランティアの方が様々なものを縫っておられます」
酸素ボンベのコントローラーが収納された、可愛い赤い花柄の袋を指差して
「これも!」と付け加えました。
その時、他のスタッフが集まってきたので
「手芸がお好きなんですって、私達の仲間になって欲しいですね」と紹介すると
「本当に 大歓迎ですよ!」といって、みんな笑顔で取り囲んだとき
「でも私、好きだけど、ほんとに下手なんですよ~」と、大きな声で初めて笑われました。
私の経験では、病気のことを忘れている時間は、患者ではありません。
素の自分を取り戻すと、心に元気がわいてきます。