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優しい時間

オンライン診療

2020年05月17日 | Weblog

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2003年7月~9月『Dr.コトー診療所』フジテレビ系木曜劇場

主演:吉岡秀隆 

主題歌:中島みゆき「銀の龍の背に乗って」

  失うものさえ失ってなお 人は まだ 誰かの指にすがる

  柔らかな皮膚しかない理由は 人が人の痛みを聴くためだ

  急げ、悲しみ 翼に変われ 

  急げ、傷跡 羅針盤になれ

  まだ飛べない雛たちみたいに 僕はこの非力を嘆いている

 

私が悩んだり迷う時 思い出して聴く歌です。

理不尽がまかり通る世の中で、自分の非力を嘆かずにいられましょうや。

 

「Dr.コトー診療所」が放送された2003年も 就職氷河期(1993年~2005年)でした。

 2000年6月の経済審議会に「IT革命」という用語が初めて用いられ

 IT時代に適応した人々はヒルズ族となり、そうでない人々は、居場所を失いました。

     4月25日  六本木ヒルズがグランドオープン。

     4月28日  日経平均株価が 7,607円88銭の 大底を記録。

     7月6日  第11回臨床薬学会 広島国際会議場にて
          私達薬剤師も、自殺予防に貢献できると呼びかけた
          論文「心の痛み、身体の痛み」が入選して嬉しかったのは
          多くの薬剤師が、今のままでよいわけがないと考えていると
          感じられたからです。       

 2003年の自殺者数は、過去最大の 3万4427人(警察庁自殺統計)でした。
        

 

 

 さて、

「遠隔医療」と「自殺対策」が同じ年にスタートしたのを ご存じでしょうか。 

 2006年 「遠隔医療」の定義が示されました。

 2006年 自殺対策基本法
     (自殺予防と防止、その家族の支援の充実のために制定された法律)

 2007年 自殺総合対策大綱
     (自殺対策基本法に基づき、政府が推進すべき自殺対策の指針)

 2008年 「遠隔医療の推進方策に関する懇談会」で検討
      離島や限界集落の医師不足による医療崩壊をなんとかしようと
       (1)僻地のドクターから都会のドクターへ 情報を届けて診断してもらう。
       (2)在宅患者からドクターへ       情報を届けて診断してもらう。 

      <直接対面しない医療>は、遅々として 広がりませんでしたが
       COVID19による感染を防ぐため   

 2020年4月 時限措置で「オンライン診療での初診が可能」となり
       急速に、あちこちの病院が設備を整えました。
       

 

 なんだか 皮肉なこと・・・

 2020年1月17日 自殺者は2003年をピークとして、2019年の自殺者数は
         1万9959人まで順調に減少し、過去最少になったと発表。

 2020年1月16日 中国湖北省武漢市から帰国した神奈川県の30代男性が陽性反応。
         国内で初めて新型コロナウイルス感染者が出たと厚労省が発表。

 自殺者の減少を喜こんだ報道と
 自殺者の増加を招きそうなCOVID19の報道が、1日違いだなんてね。
 一難去って、また一難 っていう 歴史の脚本のようです。

 

 コロナ禍として、懸念されているのは、これまで
 <直接対面して予防>してきた、虐待 孤独死 ひきこもり 自殺問題。
 かの2003年とよく似た、閉店 倒産 解雇 失業 超氷河期も想定されています。
 

 願わくば、
 新型コロナウイルス感染対策関連の、
 新しい職業が誕生し、自国の自給率は高まり
 失業者が仕事を得て、田舎が活気を取り戻し
 物理的な接触が希薄でも、心理的なつながりは密で、 
 特に、精神科のオンライン診療が 根付くといいなあ~。

 

 今のパンデミックを考えると

 感染の始まりが中国で、お金持ちで 医療体制の整った先進国が

 次々と、先に経験したから、大難が小難で済んだかもしれません。

 貧しい途上国の感染が深刻になる前に

 医薬品の開発や、治療のノウハウや 経済の

 支援ができるまで、力を合わせて回復しましょう。

 私達が、只今、歴史の当事者です。

 100年後の人たちが、

 100年前のスペイン風邪への対応と比較して

 よくやったと評価してくれると嬉しいですね。

 

 

 

 

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(メモ)

 遠隔医療の定義(平成18(2006)年7月16日 日本遠隔医療学会サマーキャンプにて制定)
遠隔医療(Telemedicine and Telecare)とは、
 通信技術を活用した健康増進、医療、介護に資する行為をいう。」

 

平成20(2008)年7月31日
総務大臣及び厚生労働大臣の共同懇談会である「遠隔医療の推進方策に関する懇談会」
(総務省、厚生労働省、経済産業省)が開催され、平成20年7月の中間とりまとめが発表された。
地方における医師不足等が指摘されている状況を踏まえ、地域医療の充実に資する遠隔医療技術の活用方法と、その推進方策について検討したもの。
(遠隔医療の推進方策に関する懇談会 中間とりまとめ )

 

平成27(2015)年8月10日
規制改革会議の答申を受けて、遠隔診療の適用地域や適用対象症例に制約が無いことを確認した事務連絡

 

2020年4月10日に厚労省より、「新型コロナウイルス感染拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取り扱いについて」の事務連絡が発出されました。
これにより、時限的ではあるもののオンライン診療での初診が可能となりました。
今回の感染拡大をうけた時限措置である事務連絡が、「オンライン診療が大幅に緩和された」という誤解を生じさせ、オンライン診療の安易な利用も懸念されます。
(日本遠隔医療学会ホームページより)

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