2月に入る来週は、いよいよ美容師の国家試験(実技)です。
私の担当の時間は3月の学科試験に向けて問題集を解いています。
問題集を解きはじめて15分経過したので、何もしていない2人に近づきました。
「机の上に 問題集を出しなさい」と小さな声で促して、教室の後ろに座りました。
嫌そうにダラダラと従うのですが・・・寝ているので、再度 声をかけました。
「どうして 解かないの?」
A「・・・そんな気分じゃない」
B「(実技は)今のままじゃ合格せんよ!と言われながらやる気持ちわかる?」
「ふーん。なんか追い詰められたって感じだね、どうすればいいの?」
B「夜の5時まで、家で練習するんよ!」(徹夜するという意味)
「へえ~厳しい~! 時々はゆっくり眠ってね。」
B「アハハ」と爆笑
「実技、難しそうだね」
A「うん。保健の時間は保健の勉強せんといかんの?」
「そうしてくれると私は嬉しいけど、他に何かしたいの?」
A「実技のつづき」
「そうか。どうしてもしたいんだったら、いいよ」
A「・・・・」
「練習って、手の筋トレもするの?こんなやつ」
A「そんなんは、せん」(笑)
「そう。素人考えで失礼いたしました」
A「いいえ、どういたしまして」
B「俺らプロやけん!」
「うわ、かっこいいー!」
実技に使う人形の頭を持ち、机と棚の間を
行ったり来たりして、結局、問題集にもトライした様子でした。
彼らと同じ想いの学生は、じっと会話を聞いていただろうし
不安な気持ちや要望を、言葉に変換することができてよかったと思いました。
「俺らプロやけん」という一言が、じわじわと余韻を持ちながら、クラスを包んだ印象でした。
緊張でお腹が痛くなる人、試験官に見られると手がブルブ震えてカーラーを落としてしまう人
誰にとっても実技試験のハードルはかなり高そうです。
凄く優秀ではないけど、かといって、何もできないわけじゃない。
「そこそこはできる等身大の自分」で ガンバレ!