環境問題スペシャリスト 小澤徳太郎のブログ

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スウェーデンの年金制度に学ぶ③

2007-07-13 07:44:17 | 少子高齢化/福祉/年金/医療


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2007年6月現在、EUに加盟している27カ国には、それぞれの歴史と固有の文化があります。また、20世紀から引きずってきた国際的なつながりや利害関係も多く存在します。そのようななかで、私たちに残された時間がほとんどないとはいえ国際社会に共通の「持続可能な社会」の枠組みをつくりあげるのは至難の業です。

そのうえ、「持続可能な社会」に対する認識にも、先進国間で大きな隔たりがあります。このようなときに、新しいシステムをつくりだして社会を変えることを得意とするスウェーデンは、大きな役割を果たすことができます。
 
1995年1月1日にEUに加盟したスウェーデンの理念と行動は、EUの環境戦略をリードし、その経験は、2000年3月のEUの「米国に対抗する新しい経済モデル策定の合意」の基礎に生かされています。
 
2000年1月に提案された「第6次EU環境行動計画案」は、2001年から2010年までの10年間のEUの環境戦略を方向づけるものですが、その内容は、スウェーデンが1988年に策定した「90年代の環境政策」と題する国のガイドラインに、きわめて類似しています。

「スウェーデンは環境分野でEUの10年先を行く」
といっても過言ではありません。
 

ですから、いま、スウェーデンが国家目標として掲げている「緑の福祉国家の実現」は、「旧スウェーデン・モデル」が賛否両論はあったものの20世紀の世界の福祉政策にとってのモデルであったのと同じように、21世紀前半の「持続可能な社会のあり方」を先駆的に提案するものといってよいでしょう。緑の福祉国家の社会的側面を支える「新公的年金制度」も緑の福祉国家の実現をめざす重要な要素です。
 


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