酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

バラク・オバマ

2008-01-07 21:40:31 | Weblog
 日本時間の明日行われるニューハンプシャー州での大統領予備選。アメリカ国内メディアの世論調査ではオバマがクリントンに10ポイント以上の差をつけているようだ。
 2連勝するような事態になれば、大本命のクリントンもかなり焦るだろう。序盤の2州を落として大統領選を勝ち抜いたのは、ビル・クリントン以外には存在しない。ヒラリーは夫の例外を受け継げるのかどうか。
 それにしても、有権者はよくモノを見ている。クリントンは正統的エリートの代表である。一方、共和党のハッカビーは、悩める庶民の代弁者というわけだ。
 大統領選の序盤は、民主党のオバマ対クリントンに関心が集中している。共和党のいまの顔触れでは、トレンドを起こせない。相手が誰であろうと、本戦で勝つ要素はきわめて乏しい。
 となれば、民主党は誰が勝つのか。外交上の孤立化、サブプライムに端を発した経済の混迷…。時代が変わると鮮明にイメージさせる候補となれば、オバマしかいない。過大な期待は禁物だが。
 オバマは上院議員一期目だ。スーパーエリートでスマートな黒人である。いわゆるアフリカン・アメリカンを代表する人物ではない。宗教的にもイスラムではなくプロテスタントだ。黒人初の大統領を強く打ち出してるようにも見えない。
 むしろ、白人と黒人、ヒスパニックを問わず「変革はオバマに任せろ」と主張しているように見える。戦略上もここがポイントなのだろう。
 アメリカの大統領選に打って出るだけあって、タカ派的側面もないではない。アフガン増派などはその一例だ。
 この選挙は「黒人がアメリカを率いることをアメリカ国民は許すのか」の一点に尽きる。クリントンは「女性初」ではある。しかし、女性の指導者はイギリスにもドイツにもいた(る)。黒人と女性では、同じ<被抑圧者>といっても構造が全く異なる。オバマの衝撃は、アメリカの心臓まで揺すぶるに違いない。
 アメリカは最後までオバマを守りきれるかどうか。実はここが一番気に掛かる。あのケネディーの存在すら許さなかったのがアメリカだ。オバマへの有形無形の攻撃が激化するに違いない。予備選の帰趨以上に注目してみたい。
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