酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

田母神招致のお粗末

2008-11-13 22:35:37 | Weblog
 諸葛亮の祀られている廟を訪ね、ウイグルの新興工業地帯を訪れている間に、世の中は大きく動いていたようだ。アメリカでは「小浜」が次期大統領に選ばれ、日本では解散総選挙が当面なくなった。小生の力及ばぬこととはいえ、地球は勝手に回るのだ。


 そんな中でびっくりさせられたのが何とか給付金と航空幕僚長のトンでも発言問題だ。給付金は史上まれに見る愚策で、いずれ取り上げる機会があると思う。だからここでは触れない。

 そこで田母神問題。

 これからもあれこれ騒がれるだろうが神経選に終わるだろう。自民党も民主党も本気では、こんな問題に触りたくないからだ。


 参院外交防衛委員会での参考人質疑を眺めればはっきりする。幕引きのためのセレモニーだということが、びしばし伝わってくる。つい先日まで現役の将軍だった田母神氏がそれを見逃すはずはない。気持ちよく居直っていたのがそれを如実に物語っている。


 「田母神氏の宣伝の場にしてはならない」。委員会の理事会で与野党はこう合意したという。何たる自信のなさか。田母神論文は史料のつぎはぎ、発言も思いこみが強すぎて論理の一貫性を欠いている。


 参考人質疑は田母神氏の論理の矛盾を突き、整合性のなさを暴露する絶好の機会だったのではないか。議員とは「義」について言葉を発する人ではなかったか。「私の論文は村山談話とは食い違っていない」などと言い募る田母神氏と真っ向から向き合うべきであった。


 NHKは委員会中継をネグってしまった。これも与野党の意向を汲んでのことらしい。「独自の編集・編成方針に基づいて国会中継に取り組んでいる」とNHK広報室は釈明している。13日の委員会には中継が入った。こんな眠たいやりとりが、12日の参考人招致より伝える価値が高いと判断するNHKのニュース感覚は狂っているとしか言いようがない。



 他メデイアの扱いも国会同様、腰が引けているように見えた。参考人質疑の手ぬるさなど論点はたくさんあったはずなのに…。

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