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酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

犯行時18歳1か月でも「死刑」

2012-02-22 05:46:56 | Weblog
 13年前、山口県光市で起きた母子殺害事件について、最高裁が元少年の上告を棄却、死刑が確定する。被告は当時18歳1か月、これまでで最も「若い」死刑の適用となる。

 評決は4対1。一人が「少年法に照らせば差し戻しが相当」と死刑に反対した。死刑判決で裁判官の意見が割れるのは異例という。

 読売の社説「(判決からは)厳罰により、少年の凶悪事件に歯止めを掛けたいという意図がうかがえる」がいうようなねらいがあるのだろう。

 「特別な事情がない限り、少年でも死刑」。裁判員裁判を含む下級審で、この流れが主流になるのだとすると、恐ろしい。そもそも、少年法は「未成年であること」を特別の事情とみなしているのだ。産経新聞のように選挙年齢の引き下げと絡めて、さらに厳罰化を主張する意見もある。

 世論は厳罰に傾いている。人の心に余裕がなくなっているせいだろう。朝日は社説を1日延ばした。論議が乾かなかったのか、各紙の動向を眺めたのか。当たり障りのない内容からは、後者のような気がする。原発では歯切れがいい?のに、どうしたことか。

 遺族である本村氏の成長ぶりが、唯一の救いだ。会見で脂汗をにじませ、言葉を絞り出すさまは苦悩に満ちていた。「みんな敗者だ」という言葉を重く受け止めたい。
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