酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

中国の反日デモ

2010-10-18 05:45:20 | Weblog
 中国の成都、西安、鄭州の3都市で起きた反日デモが飛び火し、深刻化する様相だ。

 《中国四川省綿陽市で17日午後、沖縄県・尖閣諸島付近での中国漁船衝突事件に抗議する大規模な反日デモが起き、参加者の一部が暴徒化して日本料理店などを襲撃した。前日に3都市で起きた反日デモは「官製デモ」との指摘も出ているが、参加者の暴徒化や他都市への飛び火は当局も想定していなかったとみられ、事態の沈静化を急いでいる模様だ。(中略)
 
 成都市と陝西省西安市、河南省鄭州市で起きた16日の反日デモは、東京の中国大使館前で行われた中国への抗議デモに対抗したもので、中国指導部も日本の対中強硬論に不満を表明するために内陸部でのみ実施を容認したとの見方が強い。17日付の中国系香港紙「文匯報(ぶんわいほう)」は、成都でのデモは各大学の学生会が1カ月前から準備を進めてきたと報じた。学生会は共産党や政府の指導下にある団体で、ネット上の呼び掛けで規模は膨らんだものの、実態は官製デモだったと言えそうだ》=毎日jp=。

 反日デモというより、日本に弱腰な中国当局に向けたデモと見た方が良さそうだ。成都では地下鉄建設など表面上は活気づいているものの、若者の就職率などは低迷気味だという。10年前から始まっている「西部大開発」が息切れしてきたのかもしれない。四川大地震からの復興も絡んでいるだろう。

 地震の被害がもっと大きかった綿陽も同じような問題を抱えているに違いない。原子力機関が集中立地している「秘密都市」の性格を持つだけに、そこで暴動に近いデモが起きたとなると気になる。

 一人っ子政策の下で育ち、世界第2のパワーを信じている単細胞の若者たちが暴れていると軽視するのは禁物だろう。決して磐石ではない共産党政権は、こうした「右」からの揺さぶりが怖いのだ。当面、対日政策は厳しくなる。

 これに日本の一部が敏感に反応する。悪循環は止まりそうにない。
コメント
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