酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

特捜の関心は鳩山より小沢?

2009-12-03 05:26:16 | Weblog
 母親から多額の政治資金の提供を受けいたことが明るみに出た鳩山首相だが、検察の事情聴取~立件という最悪の事態は避けられそうだ。

 《鳩山由紀夫首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」(友政懇)を巡る偽装献金問題で、東京地検特捜部が鳩山氏本人からの事情聴取を見送る方向で検討していることが、検察幹部への取材で分かった。会計実務担当だった元公設第1秘書が任意の事情聴取に「自分の判断で政治資金収支報告書に虚偽記載した」と供述していることなどから、鳩山氏の聴取は必要ないとの判断に傾いている模様だ》=毎日jp=。

 もともと、鳩山の偽装献金事件は筋が良くない。当初からカネの出所は鳩山自身か母親と推定されており、贈収賄などの疑獄に結びつく要素がない。「事務処理が杜撰だ」という程度では、事件にするのも難しい。母からの贈与の疑いがあり、税法上の問題点が生じているが、これも修正申告などで済むことだ。

 それよりも小沢一郎である。西松献金で「国策捜査」呼ばわりされ、検察にとっては不倶戴天の相手とも言える。11月中旬に各紙が水谷建設からの1億円献金などを書き立てていた。いずれも検察からのリークが濃厚で、「やるぞ」のサインと受け取れる。

 《重機土木大手「水谷建設」(三重県桑名市)の経営トップが東京地検特捜部の調べに対し、「民主党の小沢一郎幹事長側に2004年10月と05年4月ごろ、計1億円を提供した」と供述していることが関係者への取材で分かった。

 この1億円の資金は、小沢氏の資金管理団体「陸山会」の政治資金収支報告書には記載されておらず、供述通りなら、政治資金規正法(不記載など)に抵触する可能性がある。また陸山会をめぐっては、04年10月に約3億4000万円で購入した東京都世田谷区の土地代金を、翌05年分の政治資金収支報告書に記載していた問題が発覚しており、特捜部は提供されたとされる資金と土地代金との関連についても慎重に調べている》=中日web=。

 突破口は元秘書で衆院議員の石川知裕だ。

 《民主党の石川知裕衆院議員(36)(北海道11区)が、2008年中に札幌市内の不動産会社から事務所や車の無償提供を受けながら、資金管理団体「勝山(しょうざん)会」(北海道帯広市)の同年分の政治資金収支報告書には、事務所家賃や車リース料計44万円を同社に支払ったと記載されていたことがわかった。

 収支報告書には同社の受領書も添付されていたが、同社側では「受領書を発行していない」としている。政治資金規正法違反(収支報告書の虚偽記入)や有印私文書偽造などにあたる可能性がある》=読売ONLINE=。

 石川は小沢の資金管理団体・陸山会の仕切り役でもあった。これから石川の聴取を本格化させて小沢本丸に迫る構図だろう。悩ましいのは、小沢が最大の権力者の地位にある点だ。田中角栄は闇将軍とはいえ無役の存在だった。時の政権を実質的に支えている人物にどこまで迫れるか。
 
 鳩を放し、一郎にも手を付けられないでは、検察の完敗となるのだが…。

コメント
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