酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

茂木健一郎の頭の中

2009-11-11 05:34:57 | Weblog
 脳科学者の頭の中に「納税」の2文字はなかったということだ。テレビでも人気の茂木健一郎が、3年以上にわたってまったく所得を申告していなかった事実が、読売新聞のスクープで明らかになった。

《脳科学者の茂木健一郎氏(47)が東京国税局の税務調査を受け、2008年までの3年間で約4億円の所得の申告漏れを指摘されていたことがわかった。

 3年間に著書の印税や講演料、テレビの出演料などの収入があったが、一切申告していなかった。無申告加算税を含む所得税の追徴税額は1億数千万円に上るという。茂木氏は期限後申告に応じて、既に無申告分の納税を済ませ、近く無申告加算税分も納付するとしている。

 茂木氏の説明などによると、茂木氏は06~08年、「ソニーコンピュータサイエンス研究所」(東京)のシニアリサーチャー(上席研究員)としての年間約1000万円の給与所得のほか、著書の印税やテレビの出演料、企業や大学などの講演会の講演料など4億円近い雑所得があった。

 茂木氏は、給与所得と雑所得を合算して納税額を確定させ、居住地の税務署に確定申告する必要があったが、06年から08年まで全く申告を行わず、源泉徴収分を除いた所得税1億数千万円を納税していなかった。銀行には数億円の預金があったという》=読売ONLINE=。

 茂木は読売の読書欄「空想書店」の11月店長である。8日「『生の哲学』こそ脳を育む」のタイトルで先生はこうおっしゃる。
 「脳は、生きる上で直面するさまざまな状況に適応するため進化してきた。パズルやドリルは適応の手助けにはなっても、決め手にはならない。多様な課題こそが、脳を育むのである」

 お説ごもっともだが、「忙しくて税の申告もできなかった」という弁解と読み比べると笑える。茂木先生の脳は「多様な課題」に対応しきれなかったことになる。

 「申告する暇がなかった」「知り合いの税理士もいないし、税理士に頼む暇もなかった」。
いやー、見事な天然ぼけぶりですね。「預金のトータルな残高は知っているが、年収は把握していない」の発言と合わせると、浮世離れが際だつ。世事に疎いことが斬新な発想やピュアな感覚につながったとも思える。

 学者馬鹿の一類型と言えなくもない。こういう人がいてもいいが、発言は専門分野に限定した方がいいだろう。下手な人生訓を垂れると、跳ねっ返りにまみれることになる。ちなみに、先生は8日付けの最後をこう締めくくる。

「脳や人生を割り切って、効率だけを追及する昨今の世相。現代の日本人は「生の哲学」を見失っているように見えてならない」

「哲学」より先に「一人の社会人」としての常識を身につけてほしい。「仕事の流儀」にしても同じことである。
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