脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

熱い8月の到来

2007年08月01日 | 脚で語るJリーグ


 8月になった。いよいよJ1も後半戦が始まる。日本代表が結果を残せなかったこともあって、どうもサポーターの欲求も完全燃焼しないままに夏が過ぎているため、本来J1主義の皆さんは非常に再開を待ち望んでいるはずだ。
 もちろん、私もその一人ではあるが。

 11日のホーム万博での新潟戦を皮切りに、15日は同じくホームで浦和と対峙する。そしてアウェイ2連戦で横浜FCと川崎、ホーム扱いの金沢で鹿島と戦う8月のガンバ。この金沢の鹿島戦は筆者仕事の事情で、4月11日ナビスコ予選リーグアウェイ千葉戦以来の不参戦となってしまう。今年はその試合と2節の鹿島戦以外はフル参戦を果たしていただけに何とも忍びない。
 もちろん夏場に圧倒的な強さを見せる我らがガンバだけに8月のスケジュールも全く心配は無い。むしろ浦和とのリーグ戦での直接対決が控えるだけにここで決定的な勝ち点差を広げたいのは万博の住人ならば誰もが思うところだ。中断前にケガで戦線を離脱したバレーやナビスコ準決勝で負傷したマグノも戻ってくる。最高のメンバーでリーグ再開に臨めるであろう。

 では他チームについてもちょっと触れておこう。まずは首位ガンバを追いかける形の浦和。日付変わって今日の順延分広島戦に勝利すれば、勝ち点差は2となり追い上げモードに入ってくるのは間違いない。過密日程が顕著になるACL決勝トーナメント前にガンバと戦えることもあり、7月14日とは明らかにメンバーもテンションも違った形で万博でヤツらを迎え撃つことになるだろう。今季の浦和は爆発的な得点力は無いものの、爆発的に失点することもまず無い。1試合に3度以上ネットを揺らせていないこの浦和の攻撃力に後半戦どれぐらい変化が見られるかがポイントかもしれない。キーマンは間違いなく田中達也だろう。高原以外全くの沈黙が不甲斐無かった代表の新たなキーマンとしても注目が高いだけに、田中の出来次第になってくるかもしれない。
 いつの間にかその浦和の下に位置する新潟。ここもリーグは中断前3連勝と好調さを維持している。ガンバも唯一前半戦取りこぼした相手だけにこの順位も納得できてしまうが、選手層の薄さが気になるところだ。しかしながらM.リシャルデスとエジミウソンの1発攻勢は驚異的。それこそ守備陣をズタボロにしない限り、安定した戦いぶりをこなせるメンバーは揃っている。前半戦の戦い方がフロックでないかどうかが本当に試されるだろう。

 個人的に一番怖いのはその新潟の下につける鹿島。中断直前こそFC東京に痛い星を落としたが、開幕連敗スタートが嘘のような約2ヶ月間に渡って負け知らずの好調さが全盛期の鹿島の顔すら覗かせる。小笠原が復帰して、チームに軸が座った印象だ。問題は新井場が担当する左サイドがウィークポイントである点。サブの石神も心許なく、ここを狙われるケースが非常に散見されるだけに前がかりになりすぎて自爆してしまうことも考えられる。しかし、最終ラインに個人的には代表にいつ召集されてもおかしくない岩政という壁が立ちはだかっているのを忘れてはならないが。

 これまでの勝ち点オーバー30組が後半戦も間違いなくリーグの上位争いをリードしていくはずだ。その下には勝ち点28で3チームが並ぶ混戦になっており、各チーム同じ土俵のライバルにどれだけポイント差を付けられるかが焦点となってくる。そしてガンバの出来レースにはさせまいと躍起になってくるはずだ。

 一番面白い8月の戦いが今幕を切ろうとしている。