東京さまよい記

東京をあちこち彷徨う日々を、読書によるこころの彷徨いとともにつづります

青山学院わきの通り

2017年04月09日 | 散策

猿楽橋 八幡坂下 八幡坂上六本木通り 八幡坂上六本木通り 青山学院わきの通り




前回の天狗坂上を直進し八幡通りを左折する(現代地図)。まもなく猿楽橋で下をJR山手線が通っている。前回、この下を山手線に沿って恵比寿方面へ向かい内記坂夕やけ坂を巡った。

さらに進むとちょっと下りになって、明治通りの並木橋交差点にいたるが、向こうに八幡坂の坂下が見える。

明治通りを横断し八幡坂を上る。坂上は神社前を通り過ぎた先で六本木通りに接続するが(現代地図)、その先は、六本木通りを越えて、青山学院わきを青山通り(246号線)へと延びている(三、五枚目の写真)。

東都青山絵図(安政四年(1857)) 御江戸大絵図(天保十四年(1843))

一枚目の尾張屋清七板の東都青山絵図(安政四年(1857))を見ると、金王八幡宮前の八幡坂の道筋が渋谷川の谷から上り、坂上で北西へとカーブしながら方向を変え、仙石屋敷と松平屋敷の間を延びて、宮益坂上から延びる道につながっている。

この八幡坂上から延びる道筋は、そのカーブの様子から現在の道と同じであることがわかる(現代地図)。二枚目の御江戸大絵図(天保十四年(1843))も近江屋板も同じ。 

青山学院わきの通り 青山学院わきの通り 青山学院わきの通り 青山学院わきの通り 青山学院わきの通り




六本木通りを横断し、青山学院の塀に沿った歩道を北へ歩く。左に緩やかに大きくカーブし二、三箇所でちょっとかくっとしているが全体的に弧状になっている。

戦前(昭和16年(1941))の昭和地図でも同じようにカーブしている。

現在の道筋を江戸切絵図などと比べると、そのまま残っているところも多く、江戸時代から続く道筋といってもとくに珍しくはないが、ここは、江戸期から続く大きな弧状の道筋が印象に残るところである。

やがて青山通りに出るので、ここを右折し、表参道駅へ。

参考文献
横関英一「江戸の坂 東京の坂(全)」(ちくま学芸文庫)
山野勝「江戸の坂 東京・歴史散歩ガイド」(朝日新聞社)
岡崎清記「今昔 東京の坂」(日本交通公社)
石川悌二「江戸東京坂道辞典」(新人物往来社)
デジタル古地図シリーズ第一集【復刻】江戸切絵図(人文社)
デジタル古地図シリーズ第二集【復刻】三都 江戸・京・大坂(人文社)
「嘉永・慶応 江戸切絵図(尾張屋清七板)」(人文社)
市古夏生 鈴木健一 編「江戸切絵図集 新訂 江戸名所図会 別巻1」(ちくま学芸文庫)
「大江戸地図帳」(人文社)
「古地図・現代図で歩く戦前昭和東京散歩」(人文社)
「古地図・現代図で歩く昭和三十年代東京散歩」(人文社)

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