おにぎり2個の里みち歩き 農山漁村の今昔物語

おにぎりを2個持って農村・山村・漁村を歩き、撮り、聞き、調べて紹介。身辺事象もとりあげます。写真・文章等の無断転載禁止

記憶樹1 火の島・桜島に千年 アコウ

2013年05月29日 00時00分00秒 | 植物

写真1 アコウ。2本の幹に気根。お化けのよう。樹齢約1,000年。鹿児島市指定保存樹


写真2 枝葉を伸ばすアコウ。海辺の崖上に約1,000年。左方は錦江湾。右に、樹齢約1,000年の保存樹と記すT字型標識


写真3 西に傾く陽を遮るアコウ。小さな社と避難小屋が見える


写真4 火山灰をかぶるアコウの果実。イチジクの果実に似る


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1.よくぞ千年、火の島に
 1955年頃、小学校入学前後の東桜島町、私の記憶にある木はタブノキ(椨)、アコウ、楠
 枝張りや樹高、幹周りの姿に魅かれた
 我々はタブノキをタッノッと呼んでいた
 それから約60年後の2013年、記憶にある木々は現存
 その一つが写真1~写真4のアコウ
 なんと、樹齢千年
 このアコウは東桜島特定郵便局(当時)近くにある
 局に勤める叔父や叔母を訪ねるとき見た
 また局隣りの友だちと根っこ・幹周りで遊んだ

2.アコウコバチと共生
 植物は花粉を昆虫や風、水など様々な媒体で運び種子をつける
 ところが、アコウは唯一、アコウコバチだけに運んでもらう
 アコウコバチはアコウの果実の中で成長し、交尾
 雌だけが花粉をまとい外へ出て、新しい果実を見つけて中へ入り、卵を雌花に産みつける
 雌花は花粉をつけられ種子となる
 アコウコバチの雄は外へ出ず、交尾を終えると死ぬ

 学名:Ficus superba var. japonica クワ科イチジク属
 引用・参考文献等:大谷達也著「締め殺し木アコウの生活史」(『九州の森と林業』No.78・1-3頁・(独)森林総合研究所九州支所・2006年12月)
 執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影日:2013年02月11日 撮影地:鹿児島市東桜島町

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