写真1 種子を放出して役割を終えた落ちマツカサ。来し方、行く末が脳裏をよぎる。
写真2 昔日を偲ばせる落ちマツカサ
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私は、JICA筑波(国際協力機構筑波国際センター)の庭に落ちているマツカサ(写真1・2)に、まず次の往時を想起した。
すなわち、小学校1年生、2年生の時、アメリカから援助された脱脂粉乳を沸かす燃料となるマツカサを拾うため、松林へ1年生から6年生まで全員で行った。アルマイト容器で飲む脱脂粉乳は好物だった。臭いを嫌う同級生もいた。こんな美味いものを、なぜ嫌なのかと思った。
さて、マツカサはアカマツやクロマツなどの雌花が生長した円錐状の果実。マツボックリ、マツボクリとも呼ばれる。
マツカサには種子をつけた鱗片が螺旋状に並ぶ。各鱗片につく2つの種子は成熟するのに2年かかる。種子が熟すと、マツカサへの水分供給は減り、鱗片は反り返り、翼をもつ種子は風に乗り放出され、クルクル回転しながら遠くへ飛ぶ。これを風散布と呼ぶ。
引用・参考文献等:*岡山理科大学植物生態研究室(波田研)HP・植物雑学事典;クロマツ・アカマツ *フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』日本語版(2011年11月3日 17:34);松かさ
執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影年月日:2011年10月31日 撮影地:茨城県つくば市