企業・組織再生現場からの独り言

仕事の中で、覚えていったこと。感じたことなどなどを記していきます。我以外皆我師也。あと、読んでいる本を簡単に紹介。

時間だけの問題ではないと思いますが・・・

2007年09月14日 | 企業の一般的な話
学習時間、本当に重要なんだろうか?短い記事ながら、すこし疑問を持ってしまいました。たぶん、自宅での学習の時間を指しているのでしょう。学習とは、学び、習うこと、字面から見ればそういうことに思えます。
学習時間が長ければ、成績が高くなるのかどうか?ここでは、小学五年生の話が書かれています。その頃の子供の時分で、どういう成績を比較したのかはわからないのですが、普通の学校教育内容程度の話だとすると、家庭学習の時間とその成績というのはあまり関係がないのかなぁ、と思ってしまいます。
このお話、二つの視点で気になることがあります。1つめは、日ごろの学習時間が長いほど、多分、自らが所属する学年よりも先の勉強をしているだろうこと。だから、自らの学年のレベルの成績であれば上位になるということではないか?言い換えれば、知識量の差を比べているということに過ぎないのではないか、ということ。知識量を比べて、であれば、そりゃ時間が長いほうが有利だろうなぁと。
もう1つは、そもそも時間だけが重要なファクターかどうか。単に時間が長いだけでは、必ずしも効率の良し悪しを反映しないのではないか?ということです。

前者と後者の指摘は、実は、前提が一貫していないのですけれどね。もっとも時間以外の方法で、成果をどう測るのか?と言われれば、あまりよい方法を思いつかないのではありますが。

この学者先生の論評には、興味深いものもありました。子供の学力と所得との関係だそうです。下のほうに、大学のリリース全文を引用しますが、その関係だけをもって見るべきかなぁ、と思ってしまいました。所得よりも資産の方が重要かも、とかも思いますが、もっと別の仮説を持っているからです。
私の仮説は、親が家でよく本を読む家庭ほど、子供の学力が高いというものです。所得が高いもしくは、資産がある家ほど、親って家でも本をよんでいそうに思います。子供は、親の姿を見て育つ、と思いますし、大人になっても本を読んでいる!という姿を見れば、子供も学習に向かうのではないか?と思うのですが。。


日本の子、学習時間2極化に 「勉強役立つ」意識薄く(共同通信) - goo ニュース

東京の小学5年生は欧米や東アジアの子どもに比べ、学習時間の長い子と短い子に2極化していることが14日、ベネッセコーポレーション(岡山市)の調査で明らかになった。「勉強が役に立つ」と考えている子の割合も他国に比べて低かった。調査を担当した耳塚寛明お茶の水女子大教授は「東京は競争する者と、しない者が分化しているのではないか。成績上位層は勉強時間も増えている」と分析。


あと、お茶の水女子大学のウェブに記載されていたものが以下。。
http://www.ocha.ac.jp/topics/h181106.html



耳塚寛明教授の研究調査結果、NHKテレビニュースで紹介
(子どもの学力と家庭所得の相関性)

 10月7日土曜日の午後7時のNHKニュースで、本学文教育学部の耳塚寛明教授の研究調査結果が紹介されました。
 耳塚教授の研究調査は、子どもの学力と家庭所得の相関性の有無を、首都圏にある人口およそ25万人の市に住む小学6年生およそ1200人と、その保護者を対象におこなったものです。算数の学力テストの結果については、保護者の年収が高くなるにつれて点数が高くなるという結果が、また家庭での子どもの学習時間については、保護者の年収が高くなるほど学習時間が長くなるという結果が出ました(下記参照)。
 子どもの学力と家庭環境の関連をめぐっては、従来より保護者の学歴については調査がなされてきましたが、所得との関連性を幅広く調査したのはこれが初めてです。耳塚教授は「漠然と指摘されてはいたが、データのうえでも、家庭の経済力による学力の格差が表れた。格差を埋めるために学校で十分な指導がなされるように、財政的支援が必要である」と、番組のなかで提言されています。
 なおこれは、お茶の水女子大学21世紀COEプログラム「誕生から死までの人間発達科学」(拠点リーダー: 内田伸子教授)の一環として実施された JELS 2003 (Japan Education Longitudinal Study 2003)の調査結果であり、調査の実施に当たっては、本学大学院人間文化研究科の博士後期課程に在籍するリサーチ・アシスタントが協力しています。耳塚教授は本研究調査の結果を、9月末の日本教育社会学会でも報告されました。

 また耳塚教授は、現在大きな問題となっている高等学校の「必修科目はずし」について、朝日新聞や読売新聞(同紙とも10月26日朝刊)などで、受験特化の指導が背景にあることを指摘し、バランスを欠いた学力しか身につけていない生徒が増えることに憂慮の念を表明されています。

NHKニュースで報道された調査結果
(1)算数の学力テスト(100点満点)の結果と保護者の年収
年収500万円未満の家庭の子どもの平均点: 42点
年収500万円~700万円未満では: 43点
年収700万円~1000万円未満では: 54点
年収1000万円以上では: 66点

(2)家庭での学習時間と保護者の年収
年収500万円未満の家庭の子どもの学習時間
30分以内: 67%
1時間~1時間半: 23%
2時間以上: 10%
年収1000万円以上の家庭の子どもの学習時間
30分以内: 24%
1時間~1時間半: 39%
2時間以上: 37%
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