あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

出張麻酔

2005-11-24 22:36:24 | Weblog
今日は片道3時間かけて隣の隣の?、M県の病院まで行ってAVRの麻酔かけてきた。
いつもやっていることだが、やはり人様の病院で出張麻酔というのは緊張するものだ。
いろいろと勝手が違うし、手術のやり方も全然違うので、戸惑うこと多し、しかし、無事手術は終了、麻酔も問題なく終わってよかった。
最初はベントールやるといっていたの、もしかしたら泊りになるかと思いきや、AVRですんで4時間ぐらいで終わったので夕方の列車に乗れた。
こっちは、二件の予定だったので、早く帰りすぎても手術終わって無いなーなんて思いながら、8時過ぎに病院着くと熱発で1人キャンセルになっており、静かなものでした。

M県の病院は2、3ヶ月前から本格的に手術を始めたが外科医は1人しかおらんし麻酔科もおらんので、現在はうちから助手と麻酔と2人で週一回の手術日に手伝いに行っている。
僕はいつも前日に外当直やっており、免除されていたが昨日は当直なく、本日始めてその病院を訪れた。

今日は初めてであり、あまり余裕なく手術は見れなかったが、全く違う作法のもとで育っているので、なかなか勉強になると思われる。
そこの先生は、あの亀田総合病院の外山先生の弟子の1人である。
外山先生といえば言わずと知れた、心臓外科のブラックジャック的存在、今から20年も前に民間病院で年間200以上の手術をこなし、全国から患者が集まってきていた。
浅田二郎の「天国までの百マイル」に出てくる先生である。

やり方は、非常にクラシカルであり、確実である。
噂どおり、多少時間はかけるがほんとに出血が少ない、見ているとそれは押さえてれば止まるだろうというのまで、確実に糸を止まるまで何べんでも、しかもプレジェットを使ってかけていく。
だいぶ出血というものに関しての、感覚が違うみたいだ。
しかし、考えてみれば、うちではそんなの押さえてれば止まるよって言って、一度は止まっても、閉胸した後とか、なんかで血圧が上がった時とかに再出血したりしているのかも知れない、だから、あとからダラダラと出血が続いたりすることがあるのかなー、と今日みていて思った。
しかも、血圧のコントロールも結構、シビアだった。
まー、1人でやっているとそれぐらいで無いと、確かにやばいわ。
再開胸なんか、なったひにはひとりだもんなー。

あとは、エア抜きは、Aoに穴あけて左室をもみまくってた、ドイツ式だ。
まー、全体の感じとしてはドイツのハートセンターと似ている気がした。
フィブリレーター使ったり、エア抜きの仕方とか、もろもろ、やはり、アメリカとヨーロッパは似てるのか、というか、基本的に思うのは、日本以外は意外とグローバルスタンダードなのでは無いかと、、、。

以前、大学の時、週一回3時間かけて東京から福島まで行ってたことを思えば、あんまかわんないかな。
遠いけど、他のネーベンやめさせてもらえるなら、週一回ぐらいだったら行ってもいいかもしれない、いろいろ他の流儀は肥やしになる、しかし、麻酔だけというのは、ちと何だが、、、

明日はTAAの一件の予定であります。

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