あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

一票の格差問題について

2013-03-26 22:22:43 | インポート

昨日の広島高裁に引き続いて、岡山でも、先の衆議院選挙に対し違憲で無効という判決が出されました。マスコミでも大きく取り上げられていますが、この問題は民主主義の根幹に関わる問題なのではないかと思います。

広島高裁の判決の骨子は、次のようになっています。

○昨年12月の衆議院選挙当日の区割り規定は、憲法14条に違反する。

○民主的政治過程のゆがみは、重大で憲法上許されない事態であり、憲法の規定に反する区割り規定に基づいて施行された選挙は無効。

○区割りの改定作業が始まっていることを勘案し、選挙無効の効果は今年11月26日経過をもって発生する。

※憲法14条 1 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

憲法14条の法の下の平等という点から、2009年の衆議院選挙(最大で2.30倍の格差)を最高裁は11年の3月に違憲状態と判断したのにもかかわらず、2012年の昨年末の選挙では格差が2.43倍に広がった状態で選挙が行われ、今回のような厳しい判断が出されました。一票の重さを軽視した形で選挙が強行されたことに対する、司法の側からの厳しい判断だったのではないかと思います。

政治家が自分の都合だけで選挙という土俵を取り仕切っていることに大きな問題が内在し、司法の判断を軽視してきた政治家の怠慢が問われる問題なのではないかと考えます。民意に対する政治家の傲慢な態度が是正されない限り、1票の重さが平等に反映される政治は実現できないのではないかと思います。

新聞では、「政党や政治家は、有権者に選ばれる立場なのに、一票の格差問題では、まるで政治家が有権者を選ぼうとしているかのようである」 と指摘していましたが、私も全く同感です。政党の利害がからむことで、選挙制度の改革は一向に進展しない状況があります。国民主権の考えが大切にされ、民意が政治に正しく反映される、選挙制度の改革が今こそ必要なのではないかと思います。

それにしても、選挙制度の改革を政治家に委ねていいのかという疑問も感じます。自分たちに都合のよい制度を政治家は考えてしまうのではないかと思ってしまうからです。民主主義の理念のもとで、国民が平等に一票の重みを行使し、真の政治家を選ぶことのできる選挙制度の実現を心から願います。その実現に努力する真の政治家が、どれだけいるのかはとても疑問なのですが……。今後の政党や政治家の行動に注目したいと思います。

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