あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

集団的自衛権行使容認の動きについて

2014-06-29 21:32:41 | インポート

集団的自衛権行使の問題については、公明党が容認する方向となったために、閣議決定されることになるのでしょうか。平和憲法の理念をないがしろにし、戦争に巻き込まれる危険をあえて引き受けるような一歩を踏み出すことに、どんな未来が待っているのでしょうか。

最近の政治的な方向性に、一貫した危険性を感じてしまいます。慰安婦問題を含めた歴史認識問題からスタートし、韓国との対立が激しくなり、尖閣諸島をめぐっては中国との対立が先鋭化するようになりました。韓国が慰安婦問題を国際世論に訴え、中国が防空識別圏の拡大を提起した背景には、日本政府の保守的で過去の歴史を肯定的にとらえて行動する態度への反発があるのではないでしょうか。未来志向で良好な関係を築きあげてきたこれまでの外交を一挙に覆し、対立をあおるような現状がつくられてきたように思います。

集団的自衛権行使の対象は、北朝鮮を想定しているようですが、中国も含まれるような気がしています。むしろ、尖閣諸島の領有をめぐる中国との争いの方が、戦争への危険をはらんでいるように思います。

火に油を注ぐように対立関係をつくり、その危険に備えるために.集団的自衛権行使という力の確保をする といった流れが つくりだされているように感じてしまいます。

過去の戦争を反省し、平和国家の道を歩み続けてきた 戦後69年間の歩みを、憲法解釈の変更という姑息な手段で閣議決定し、武力行使を肯定していくことは、到底許されることではないことだと考えます。

力に頼る平和は、ちょっとしたきっかけでバランスが崩れ、戦争の道に突入する危険があります。限りなく多くの人命を失った二つの世界大戦を経験する中で、人類は何を教訓として学んだのでしょうか。

過去の歴史から学んだ英知を結集し、力に頼らない外交や民間の努力によって構築される平和への努力の方が、どれだけ価値や意味があり 人命の尊重を根底に考える 尊い方策なのか。そう考え、実践できる政治家の出現を心から期待し、その政治家を支え応援する一人の国民でありたいものだと思います。

同時に、政治家の暴走を抑えるためにも、国民投票制度の早期実現を望みます。国民の生活に直接に関わり、日本の未来を方向づけるような施策については、広く国民の意思を問う機会が必要と考えます。その制度によって、国民の声が生かされる政治運営が可能になっていくのではないでしょうか。

特定秘密保護法案が必要かどうか、原発の再稼働を認めるかどうか、集団的自衛権行使を認めるかどうか、これらの問題は国民投票制度が確立されていれば、いずれもその対象となる問題と考えます。国民の信を問うことなく、政治家のみで判断できる問題ではないと考えるからです。

数の論理で、大切な政策や政治判断が決定されていく現状に憂慮する思いからも、国民投票制度の必要性を痛感するこのごろです。


W杯サッカー日本代表の試合を見て

2014-06-26 21:39:16 | インポート

グループリーグでの敗退が決まった日本チーム。本田選手や香川選手等の活躍を通して、決勝リーグまで駒を進めることができるのではと期待したものの、世界の壁は乗り越えられない高さがあったようです。4年に1回というオリンピック同様の大会なので、それを目指して4年間の準備をし、努力を積み重ねてきた選手たちにとっては、辛い結果だったのではないかと思います。しかし、この悔しさがさらなる技術と精神力を高めるステップになるものと信じます。今選手たちにかけたい言葉は、「ご苦労様でした。」の一言です。世界のレベルにたどりつくために、何が必要で、どんな努力が求められるのか、その答えは選手自身が見出していくように思います。

とても印象に残った言葉に、本田選手がコロンビア戦の前に語った言葉があります。「ミラクルは、それを信じる者にしか訪れない。」 結果的には、4対1という敗戦であり、ミラクルは起こらなかったわけですが、その言葉は未来を切り開くための名言でもあると思いました。ミラクルは奇跡であると同時に、開かれた可能性でもあると思うのです。可能性を信じ努力を続けることで、奇跡は与えられるものではなく、つくりだすものになっていくのではないでしょうか。

それはまた、サッカーに限らず人間社会の中でも通用する言葉なのだと思います。すぐに叶わない夢であっても、いつかは叶う夢と信じ歩み続けることで、実現できるものなのかもしれません。たとえ叶わなくても、夢に向かって歩み続けることに人生の意義を実感できるような気がします。未来をよりよいものにするために、今という時間が用意されているのですから。

プロ野球の楽天イーグルスは、昨年は見事に日本一を獲得しました。弱小球団と言われながらも、夢を実現することができました。その感動は、ミラクルを信じたからこそ味わうことのできた感動だったように思います。

選手を信じ、やがて訪れるミラクルを期待しながら、これからもサッカー日本代表チームを応援していきたいと思います。


北海道への旅

2014-06-24 23:41:24 | インポート

3泊4日の予定で、北海道へ出かけてきました。青森港から出港する船に乗り、利尻島・礼文島を巡る船旅です。600人を超える乗客を収容できる大きな船でしたので、船揺れも気にならず、その上天候にも恵まれ、旅は快適でした。

行程は、 ○1日目 14:00に青森を出港 ○2日目 8:30に利尻島に入港し18:00に出港。 ○3日目 7:00に礼文島に入港し、17:00に出港。 ○4日目の11:30に青森に入港

1日目の出港時には、曇りがちで時折雨の降る天候でしたが、翌日の利尻到着時には好天に恵まれ、青空を背景にそびえたつ利尻富士を眺めることができました。山頂付近にかかったガスが時には消え、その雄大な山容を仰ぎ見ることができた時には、深い感動を覚えました。山好きな私にとって、利尻富士は昔からの憧れの山だったからです。

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この日は、午前中にレンタル自転車を借り、海岸線に沿ってサイクリングを楽しみました。船の停泊地の近くに、沓形(くつがた)岬公園があり、そこにはエゾカンゾウ(ニッコウキスゲによく似た)が、咲きそろい、明るい黄色の花々の向こうに、青い海原が広がり、遠くに礼文島を眺めることができました。岩伝いに海の近くまで降りていくと、海底にびっしりとよりそうように揺れている昆布や海藻を目にすることができました。海水はこの上なく澄み、ほどよい冷たさです。こんなきれいな海で育った利尻コンブだからこそ、おいしさも格別なのだと思いました。そこを離れ、港町を通り抜け、海岸線沿いに自転車を走らせていくと、なんと海岸線が黄色のじゅうたんにおおわれているかのような エザカンゾウの花の群落をあちこちに見ることができました。近くで見ると花は最盛期を過ぎつつあるようです。もう少し時期が遅れたら、お目にかかれなかったのかもしれません。花との出会いを演出してくれた天の神様に感謝です。

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昼食を船ですませ、午後は 利尻富士に隣り合うように立つポン山のトレッキングに参加しました。登り口には、靴の泥を落とす水場が設けてありました。外からの植物の侵入を防ぎ、現在の植生を保つために設けられていました。ガイドさんに、花や草木を教えてもらいながら、参加したメンバーと一緒にポン山の頂上を目指しました。豊かな自然を体感し、途中、日本名水百選に指定される「甘露泉水」を味わうこともできました。名前の通り、ほんのり甘く冷たいおいしい水でした。ゆっくりと歩を進めながら、およそ1時間30分ほどで山頂に到着しました。360度の展望で、周辺に立ちこめた霧の晴れ間に、利尻富士の荘厳な山容を眺めることができました。海側に目を転じますと、海上を一面の雲海が覆い、その中から浮かび上がるように 礼文島の稜線が見えました。声も出ない感動的なひとときでした。機会があればまたこの地に立ち、利尻富士にも登ってみたいと思いました。

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利尻の皆さんの 「また会う日まで」のバンド演奏と温かい見送りを受け、18:00に利尻港を出港し、翌日の7:00に礼文島着。天気は晴れ。船が沖に停泊しているため、連絡船で上陸することになりました。島は、利尻富士のような高い山は無く、低い山並みがなだらかな稜線を描いています。稜線はクマザサで覆われ、海岸線沿いに住宅や建物が点在していました。

上陸してからは、レブンアツモリソウの咲く高山植物園を見学しました。レブンアツモリソウは花の終わりごろでしたが、群生している様子を見ることができました。植物園は、いくつかの小高い山がつくられ、たくさんの種類の高山植物が、自然の状態で観察できるようになっていました。周辺にはなだらかな山が連なり、山間に海を見ることができました。

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昼食は、連絡船の発着場近くにある 地元漁港の経営する食堂で、海の幸が盛られた海鮮丼を味わいました。新鮮なウニ、イクラ、ボタンエビ、、ホタテ、タコをたっぷりと味わうことができ、地元特産のトロロ昆布が入っている味噌汁も格別で、胃袋全体が満たされた至福のひとときでした。この食堂は金田ノ岬というところにあり、海に点在する岩礁にはなんと野生のアザラシの姿を見ることができました。はじめは岩の上に変な形の岩が乗っているなあと思って見ていたのですが、その岩が動き出したのです。カメラの望遠でよく見ると、アザラシだったのです。帰る途中では、群れをつくって泳いでいる様子も見ることができました。

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この日の17:00には、礼文島を離れ、一路青森港に向けての帰りの旅です。名残惜しい思いを抱えながらの帰港となりました。翌日は、北海道を離れ、下北半島が見えてきた頃に、思いがけないものを見ることができました。イルカが船によりそうようにジャンプし、もぐる様子をながめることができたのです。船旅の最後を飾るにふさわしい光景でした。

初めてのクルージングだったわけですが、心に残った出来事がいくつかありました。その一つは、食事です。夕食は洋食や和食のコース料理で、高級なレストランで食事をしているような印象がありました。朝食も和・洋食を選べバイキング形式なので、好みに応じて十分に味わうことができました。また、夜食も用意され、おにぎり、そばやうどん、フルーツなどを自由に味わうことができました。

二つ目は、オープンラウンジでは、朝のモーニングタイムから始まり、時間ごとにケーキやサンドイッチなどが用意され、コーヒーなど飲み物も自由に飲むことができました。そのお世話も、制服姿のウェーターやウェイトレスがしてくれました。

三つ目は、毎晩ミニコンサートや手品など楽しいイベントが用意され、シアタールームもあるので映画も見ることができるようになっていることでした。毎朝、その日の予定やイベントを知らせる冊子が届けられ、それを見ながら船内や船外での活動プランを立てることができるようになっていました。船内施設には、このほかにゲームコーナー、体を鍛えるジムナジウム、展望浴室、スポーツデッキ、美容室などがありました。船上での自由な時間を楽しむことができるよう工夫されているのだと思いました。

四つ目は、安全への配慮です。乗船して間もなく、救命具を身につけての避難訓練が行われたことです。避難経路を通り、乗客それぞれが指定された救命ボートのもとまで避難するという訓練でした。韓国での悲惨な事故もあったせいか、緊張感のある訓練でした。

五つ目は、船内での夕方以降の服装に指定があったことです。カジュアルということで、男性については襟付きのシャツにズボン。女性については、ブラウスにスカートなどということでした。 

いずれにしても、目的地はもちろんのこと、船内生活も楽しく 夢のようなひとときを過ごすことができました。船の中で知り合ったご夫婦は、この船が二回目で、最初は日本一周のクルージングだったとのこと。私は友人との旅だったのですが、次回は是非夫婦で参加したいものだと思いました。

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