あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

あれから2年目を迎えて

2013-03-11 22:40:11 | インポート

警察庁によると、東日本大震災による岩手・宮城・福島3県の被害状況(3月8日現在)は、死者は15、811人、行方不明者は2,668人。。行方不明の方は、今も帰るに帰れない状況にあり、残された家族の方は2年たっても失った家族を迎え入れることができないままにあります。

74名の児童が亡くなった大川小学校でも、まだ4名の児童が行方不明のままです。子の帰りを待つ父親は、「ここの捜索が終われば、『区切り』になってしまうのだろうか。時間がたてばたつほど、つらくなる」と、その思いを語っています。

震災による避難者は、復興庁のまとめ(2月7日現在)によると、今でも315、196人にも上っているとのこと。復興の道に向かっているとはいえ、いまだにこれだけたくさんの人が、避難生活を余儀なくされています。被災され、大切な人を失った人々が心の痛みを抱えて懸命に生きていることや、原発事故のために故郷に戻ることさえできない事実に、改めて震災がまだまだ終わっていないことを実感します。被災された人々が、『区切り』を感じることができるのに、あとどれだけの年月が必要とされるのでしょう。それぞれの人が自ら抱える重い荷物をおろせる時が果たして来るのでしょうか。

こういった厳しい現状の中にあっても、被災された方々が 今ある命を大切にして明日への一歩を踏み出していくことを 心から願います。また、その一歩を導くような 国や行政の 確かな支援の手が行きとどくことを 強く望みます。合わせて 微力であっても 自分のできることを考え 実践できたらと考えます。

今日の天声人語に、谷川俊太郎さんの詩が取り上げられていました。

           そのあと

                       谷川俊太郎

  そのあと がある

  大切なひとを失ったあと

  もうあとはないと思ったあと

  すべて終わったと知ったあとにも

  終わらない そのあと がある

          そのあと は一筋に

          霧の中へ消えている

          そのあと は限りなく

          青くひろがっている

                  そのあと がある

                  世界に そして

                  ひとりひとりの心に

そのあとは 被災され 大切な人を失った人の 前にひろがる道なのかもしれません。そんな悲しみや辛い思いを抱く人 誰にも 共通する 終わることのない 未来に続く道なのかもしれません。たとえ その先が 霧の中に消えていても、どう進んでいいのか 迷うほど 限りなく青くひろがっていても、道は続いてるはずです。どう進んでいくかは、そのひとりひとりに課せられた 問いなのかもしれません。そのあとが ある限り、道は続いていきます。歩いて行くことで そのあとが 残ります。そして また 新たな そのあとが 見えてくるのかもしれません。でも 歩きながら考えることで、その答えが見つかるのかもしれません。だからこそ、そのあとを いま歩くことが 大切なのだと思えるのです。  

コメント
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