あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

人生は旅

2023-02-02 12:12:30 | 日記
「旅が人生ではなく、人生こそが旅なのだ」
 昨日の天声人語で、軍事クーデターによって自由を奪われているミャンマーの指導者:アウンサンスーチー氏の
言葉が取り上げられていました。【スーチーさんの著書である「新ビルマからの手紙」から引用】
 スーチーさんは少女だった頃、「ティファニーで朝食を」のヒロインの自由奔放さにあこがれ、「ひとところ
に安住しない生き方は、すてき」と感じていたそうです。
 その後故郷を離れ、英国に留学し、異国の地で伴侶を見つけ、各地を転々とする安住しない生き方を通したもの
の冒頭の言葉のような心境に変わったとのことでした。
 15年に及ぶ自宅軟禁の間も意識は世界を巡り、とらわれの身であっても自分の人生を旅する「旅行中」なのだと
感じていたそうです。
 肉体は支配されても、精神は支配されない。精神の自由さだけは誰にも侵されない。民主的な国家をつくろうと
歩んでこられた不屈な精神は、2年前のクーデターによって自由を奪われ33年間の禁固刑が科されても、決して変わ
ることなくスーチーさんの心に在り続けているのだと思いました。
 今日の新聞には、三本指を立て軍事政権に無言の抗議をするミャンマーの人々の姿がありました。自由で民主的な
国を取り戻したい、再びスーチーさんとともに平和で安心して暮らせる国をつくっていきたい、そんな願いをひしひし
と感じました。
 スーチーさんも、抗議をする人々も、その精神は何物にも縛られることなく人生という自由の旅の途上にあるのだと
思いました。

 天声人語の結びは、次のように書かれていました。
 「スーチー氏は、平和を求める人は誰もが『救いの星に導かれる砂漠の旅人』なのだと言った。ミャンマーの人々
  の苦難の旅は続いている。そのことを忘れたくない。同じ、旅人として。」

 私も心から共感を覚えます。
 ミャンマーが民主的な国を取り戻し、そこで暮らす人々やスーチーさんが自由な精神のまま安心して人生の旅を続ける
ことのできる未来であってほしいと強く願います。

 アフガニスタンやイランでは女性のさまざまな人権が脅かされ、アフリカでは干ばつや紛争による飢餓のためたくさん
の幼児の命が喪われ、ウクライナでは厳冬の中、戦争によって多くの市民や兵士の命が奪われています。
 世界のいろんなところで起きている出来事にこれからも関心を持ち続けながら、そこで懸命に人生の旅を続けている人
々の姿を忘れずに心に留めたいと思います。
 できることはなくても、想像力を広げ・祈ることで、誰でも少しはそこで生きる人々と人生の旅を共有し、その痛みや
苦難を理解できるのかもしれません。
 




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする