あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

検察庁法改正先送りへ

2020-05-19 11:44:22 | 日記
マスコミ報道によると、政府・与党は18日、検察庁法改正案について今国会での成立を見送ること
にしたとのことです。
世論の批判のうねりが、今国会での成立を断念させる方向に導いたのだと思います。
ただ改正案そのものは、見直しをせずに次期国会での成立をめざす姿勢は変えていないようです。
何が批判のうねりとなったのか、改正案の問題点について目を向け見直しを図ろうという動きがない
ところに、政府・与党の陥っている頑なさと驕りを感じてしまいます。
それでも、さまざまな立場の人々が改正案反対の声をあげ、今国会での成立を阻んだという事実に、
大きな意義があったのだと思います。
政治を政治家に任せたままではなく、国民一人一人の声が届く政治に変えていくための 力強い一歩
だったのではないでしょうか。
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検察官の定年延長問題について

2020-05-16 13:06:27 | 日記
 連日マスコミでも話題になっている検察官の定年延長問題について、検察OBの方々が反対意見書を法務省に提出ししました。
 新聞によると、それには黒川東京高検検事長の人事に絡み、安倍内閣が従来の法解釈を変更して検察官にも国家公務員法が適用
されるとした政権の姿勢に
『三権分立主義の否定につながりかねない危険性を含む』
『政治権力の介入を正当化し、政権の意に沿わない検察の動きを封じ込め、検察の力をそぐことを意図していると考えられる』
『検察が委縮して人事権まで政権に握られ、起訴・不起訴の決定にまで干渉を受けるようになったら国民の信託にこたえられない』
と、反対意見を述べています。
 また、政権との一定の距離を持つことで検察としての独立性を保つことができたからこそ、ロッキード事件のような捜査が可能だっ
たことにも触れています。

 閣議決定のみで従来の政府解釈を強引に変更してきた現政権だからこそ、権力の乱用に歯止めをかける必要性を私自身も痛感します。
また、桜を見る会での公私混同による対応や未だに届かないアベノマスクの配布など、安倍内閣に対する政治不信が根底にあることも
この問題が大きな関心事になっている要因だと考えます。
 選挙で選ばれたことで国民の信任を得ているという自負が、数の論理が、こういった内閣の暴走を助長しているのかもしれません。
選ばれたからこそ、国民の信託にこたえる政治を実現することに努めるべきだと考えるのですが、本末転倒した政治状況にますます
政治不信の思いが大きくなっていくように感じます。
 コロナ対策として新しい生活様式が提案されていますが、新しい政治様式に変えることの方が先行する課題のように感じています。
『真摯に』『ていねいに』国民の納得が得られるように説明していくという 安倍総理をはじめ閣僚の実のない空虚な言葉に、政治へ
の信頼は遠ざかるばかりです。

 政治的発言は控えようと思っていましたが、今の政治状況を憂い書くことにしました。
 政府は来週には国会で法案の採決を予定しているようですが、私は検察庁法改正案に反対します。
 小さな声ではありますが、意思表示することで、少しでも反対のうねりの一部となれればと思います。
 
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水の匂い

2020-05-13 10:20:41 | 日記
田植えが始まる時期を迎えると、思い出す匂いがあります。
田圃に満たされた水の匂いです。
その匂いとともに浮かんでくるのが「みずはぬるみ。みずはひかり。」で始まるこの詩のフレーズです。

※旧仮名遣いを現在の仮名遣いに変えて表記してあります。

     たまごたちのいる風景
                       草野 心平

みずはぬるみ。みずはひかり。あちこちの細長い藻はかすかに揺れる。
ゼラチンの紐はそれぞれ黒い瞳を点じ親蛙たちは姿をみせない。
流れるともなくみずは流れ。かわづらを。ああ雲が動く。

雪があった。そうしていまは班雪(はだれ)もない。
ゆるんだ空気のなかに櫟(いちい)が一本しんとたってる。
藍と白とのするどい縞とおい山脈(やまなみ)はけわしかった。
いまはもう遥かにぽうっとかすんでいる。羊雲がうごくともなく動いている。

みずはぬるみ。みずはひかり。あちこちの細長い藻はかすかに揺れる。
ゼラチンの紐はそれぞれ黒い瞳を点じ親蛙たちは姿をみせない。
流れるともなくみずは流れ。かわづらを。ああ雲が動く。

田ん圃の土手の食パン色の枯れ草には。生ぶ毛をはやした新芽の青も顔を見せ。
春の魁け(さきがけ)いぬのふぐりは小さいコバルトの花をひらいた。
そのコバルトのさかづきに天の光りをみたしている。

みずはぬるみ。みずはひかり。あちこちの細長い藻はかすかに揺れる。
ゼラチンの紐はそれぞれ黒い瞳を点じ親蛙たちは姿をみせない。
流れるともなくみずは流れ。かわづらを。ああ雲が動く。


小さい頃には、用水路沿いに水草に連なるカエルの卵をいくつも見つけることができました。
小魚、メダカ、ドジョウ、ヤゴ、ザリガニ、タニシ、ミズスマシ、ミズカマキリ、タガメ、ヒルなどの姿もありました。
田圃の区画整備に伴い用水路にコンクリート製の枠が埋設され、こういった水生生物の住環境が変わったせいでしょうか。
今では 目にする生き物たちの姿も少なくなりました。
ただ、コンクリート枠が埋設されていない小さな堀では 今でもカエルとともにザリガニやドジョウなどの姿を見つけることができます。



五月に入り、田起こしが済んだあちこちの田圃に水が引かれ、鏡のように水面が光り輝くようになりました。
一部の田圃では、田植えも始まったようです。
『みずはぬるみ。みずはひかり。』
広く区画整理された田圃は小さい頃見た田園風景とは異なっているものの、そこに満たされたみずとその匂いは変わらないままです。

この詩を読んでいると、かっての田園風景の中に自分が立っているような気持になります。

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虹を見ました! 

2020-05-06 22:05:04 | 日記


今日の夕方に、虹を見ました。
半円につながった虹です。
中央部分が消えていたり、左右の立ち上がりの部分しか見えない虹は、これまで何度も見たことがあります。
これだけ鮮明に欠けることなく孤を描いた虹は、久しぶりです。
今日は、日中は曇り空の覆う天候でしたが、夕方になって日が差しそれと共に雨が降り出しました。
その時に、東の空に架かるこの虹と出会うことができたのです。



何かいいことがあるような気がします。
コロナ感染の拡大がストップし、終息に向けての予兆であったらうれしいですね。
閉塞感に満ちた淀んだ空気を変えてくれるような 美しくさわやかな虹でした。
 
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カカ・ムラド(中村のおじさん)

2020-05-02 17:47:56 | 日記
『カカ・ムラド』は、昨年の12月4日にアフガニスタンで銃撃を受けて亡くなった中村哲さんの絵本のタイトルです。
今日の新聞に、その絵本がアフガニスタンで発刊されることを紹介する記事が掲載されていました。
作成に当たったのは、現地のNGO「ガフワラ」。
中村医師が、現地の診療所に赴任してから、地元住民の病気の原因を汚染された水にあると突き止め、住民を説得してかんがい水路を建設する
苦難の過程をまとめたもの。
絵本には、中村医師が「100年前は日本も貧しかった」と語りながら住民を励ます場面や
登場人物が、娘に「中村医師は父のように、人々の貧しさや苦しみを理解してくれた」と伝える様子も描かれているとのこと。
物語は、アフガンの公用語の一つ、ダリ語で書かれ、インターネットで先行公開し、まず1250部を出版し、学校や幼稚園に無償配布するそうです。
今後、ガフワラは別の作者による中村さんの絵本も出版する予定だそうです。
日本の複数の出版社から翻訳・出版の問い合わせもあり、日本でもその絵本を手にすることができるかもしれません。
是非読んでみたいと思いました。

中村さんが亡くなった時に、アフガニスタンでも多くの人がその死を悼んで集まり、遺影の周りにたくさんのろうそくの火が灯されました。
その時の写真に、現地の人が手にした 日本語で書かれたメッセージも写っていました。
「中村さん、あなたはいつも私たちの心の中にいます」
絵本がつくられたことを知り、この言葉を思い出しました。
絵本の作成に関わったアフガニスタンの人々の心に、中村さんは今でも生きているんですね。
『百の診療所より一本の用水路』
そう考えて、きれいな水が飲め、農業にも従事できるよう、2千本を目標に井戸を掘り、用水路を作り続けた中村医師。
『信頼』を大切に、武器を持たず危険と言われる村々にも進んで足を運んだ中村さん。
重機に頼らず、アフガンの人々が自力で用水路をつくり管理できるよう、用水路の工法も考えて取り組んだ 35年間だったのですね。
その志は、消えることなく アフガンの人々の中に 生きているのだと思います。

改めて 中村さんがアフガンの人々と歩んだ足跡を想い、その揺るぎない信念に圧倒される思いがします。



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