新たな旅立ち

かっての教え子のＴ君が、静岡に旅立ちました。
仙台の和食店で料理長をしていたのですが、そこを辞めて静岡の洋食店を
開業する先輩のもとで、新たな料理修行の道をスタートさせました。
環境や和洋の料理の違いもあり、何かと戸惑うこともあるかと思いますが、
ゼロからのスタートという心意気で旅立った以上　きっと得ることの多い
修行となることと思います。

Ｔ君の打つ　絶品のそばを食べれないのが残念なのですが、何年か経てば
また戻ってくるとのことですから、和洋の良さを活かした料理メニューを
携えて凱旋し、新たな料理を味わわせてくれることと思います。
四十代になって　新たな志を持ち　旅立っていったＴ君の心の内には、言
葉にできない　さまざまな思いもあったことでしょう。

でも、味わってくれるお客を第一に考え、その嗜好や苦手なものを頭に入れ
て調理する　真摯な料理人としての姿勢を持ち続ける限り、どこにいても
愛される料理人としての道を歩んでいけることでしょう。

静岡駅の近くにあるレストランが新たな職場になるとのこと。
近いうちに、その洋食メニューに、和食メニューも加わることでしょう。
そば粉も持参していくようですから、あのそばもそこで食べることができる
ようになるかもしれません。
先輩の作るハンバーグも絶品のようですから、その調理方法も学びながら、
新たな料理メニューも付け加えることができるかもしれません。

慣れるまでいろんな苦労があることと思いますが、Ｔ君の旅立ちが心身共に
実り多いものであることを心から願います。

暖かくなったら、登山を兼ねて静岡の方にも出かけてみようかなとも考えて
います。

その思いを受け止めながら

小学校６年の頃
優しさを形にしようと　
ＪＲＣの活動に　一生懸命取り組んでいた君。
足が速く、運動神経も抜群だった。

誰かのために　という思いが、
医者になるという夢に　結びついたのだろうか。
その夢を　北海道で　歯医者になることで
実現した　君。

その君の今年の年賀状に　書かれていた言葉。

「乳癌のステージ４になりましたが、元気にがんばっています。」

言葉の向こうに　４０年経っても　変わらぬ思いを感じました。
その思いの向こうに　現実の重さや痛みに耐えながら
前向きに生きていこうとする　姿が見えました。

がんばらなくていいから　ゆっくりと自分の体を気遣ってほしい
そんな思いを抱きます。
でも限られた自分の未来を意識するからこそ、今できることを　
今の時間の中で果たしていきたいと考えているのかもしれません。

「がんばっているんだね。」と、心の中で反すうしながら、
何ができるのだろうかと　自問しています。
　
せめて　症状の進行が抑えられ　苦しみや痛みが薄れる中で、
少しでも回復の方向に向かってくれることを　祈っています。
北海道での再会を実現できたらとも考えています。

幸多い年でありますように！

新たな年がスタートしました。
猪突猛進の勢いは　齢相応に薄れつつありますが、真っ直ぐ前に進む心意気は
大切にしたいと思っています。

『これからが、これまでの人生を意味あるものに変えていく。』

最近　感じていることで、これが今年の私的な心構えになりそうです。
新たな年の新たな軌跡をどう描いていくのか、その時々の思いに沿いながら、
形あるものをつくりだし、実践していけたらと考えています。
その足跡を　このプログでも伝えていきたいと思っています。

新たな年が、新たな幸せを運んでくる　すばらしい一年でありますように！
皆さんのご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。

今年もよろしくお願いします。