アンの絵本日記&g

大人にも楽しめる絵本の紹介と
稲垣吾郎さんについて(時々)語ります。

今日の絵本

2008-01-11 15:19:04 | 絵本
「手のなかのすずめ」(4分)
アンネゲルト・フックスフーバー:作
ひらのきょうこ:訳
ほるぷ出版:発行
1990.2第1刷(1240円)

ひとりぼっちになったとたん、見慣れた何でもないものが、突然に何か恐ろしいものに見えてきてしまう・・・こんな経験は、子どもならだれでもあるんではないでしょうか。フックスフーバー独特の雰囲気のある絵は、幼い子どもの心象風景をあざやかに描き出しています。
しかし、この作品をさらに深みのあるものにしているのは、なんといっても、ティムが自分よりずっと小さな生きものと出あったことで、魔法の森から抜け出していくところだといえるでしょう。「大きい自分」に与えられた使命感、すなわち相手を励まし、かばう立場に身をおいたことによって、ティムの魔法の森は、消えてゆきます。そして、このささやかな体験は、ティムにひとつの自信をあたえるのです。それは、お話の最後、ティムとお母さんの微笑ましいやりとりに表れています。
(訳者あとがきより)


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