アンの絵本日記&g

大人にも楽しめる絵本の紹介と
稲垣吾郎さんについて(時々)語ります。

今日の絵本

2012-07-14 22:32:34 | 絵本
「ももたろう」(5分)
松岡節:文
二俣英五郎:絵
ひかりのくに:発行
2002(960円)

昔、と言っても半世紀前の日本人なら、桃太郎のお話を誰でも語ることができました。
今はどうでしょう。
日本の五大神話の中で、一番よく知られていたのが桃太郎ですが、ねらいが変えられたり、攻めに行く話だからと非難されたり、受難の時代もありました。
桃から生まれた、桃太郎が、犬、猿、雉子をお供に鬼が島へという筋書きは、実にうまくできています。
無理を通して人々を苦しめてきた鬼の集団に、勇気と知恵で向っていく桃太郎。
それは社会悪に立ち向かう民衆の力を象徴しています。
名もない人々の苦しみや喜びを語る昔話は、私たちの文化遺産です。
桃太郎のお話も愛すべき文化遺産です。
(作者あとがきより)