Rain or Shine~メイおばさんの宝箱

雨が降れば虹が出る、晴れた空には光が躍る。
雨でも晴れでも歩きましょう!
世界のどこかから、あなたへ贈るメッセージ

明日にしよう。時間はまだたっぷり。

2016-03-03 06:29:23 | メイの教訓

ワシントンDCは昨日もまた春を思わせる暖かな日でした。
まだまだ本当の春になるまでには寒波もやってくるようですが
それでも日一日と春に近づいていく日々は
毎年、どこにいても浮き浮きそわそわとします。

世界には四季のない国もありますから
春を知り、春を待ち望むことができることは恵みです。

新しい春を迎えることは同時にまた
年齢を重ねていくことであっても
それはやはり嬉しいことです。

「もう年だから」
「いい年をして」
「年がいもなく」

などと自他ともに年齢という足かせをはめて
羽ばたく自由を規制していく人もいれば
変わらずに自分の良き思いを実行に移す人もいます。

尊敬するAさんは
四捨五入すればもう80になろうとする年で
核のない世界を目指して開催される国際会議を傍聴するために
アメリカに、そしてヨーロッパにと私財を投じて飛んで行きます。

ほぼ同じ年配のBさんもまた家族に反対されながらも
最後にひとつ残った理想のために活動をし始めました。

彼らは口ぐちにこんなことを言います。

「『いったいあと何年元気でいられると思っているの?年を考えればいいのに。』
と言われるたびに思います。たとえ若かろうがそうではなかろうが
明日がわからないのは同じこと。
だからできる時にできることをやるのです。
それで世界を変えられはしなくても
世界をより良く変えていくための一員としてかかわりたいのです。
今だからこそ手に入れることのできる自由で
今だからこそできることをするのです。」

そんな言葉を聞くたびに水をかけられたようにシャキリとして
1897年に書かれた
ギリシャの詩人「カヴァフィス」の「老人」という詩の一説を思います。

そして
「遅すぎた」ではなく
「間に合ってよかった」と思う彼らを誇りに思います。

「ずいぶん歳をとった。知ってる。わかる。感じもある。
若かったのはほんの昨日(きのう)。そんな気がする。
時は過ぎた、速く、実に速く。

『分別』が自分を愚弄した。老人は思う、
バカだった。いつも信じた あのごまかし。
『明日にしよう。時間はまだたっぷり』。」  (中井久夫訳)

どうぞ良い一日をお過ごしくださいね。
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