東大阪でそろばん教室を運営しているの先生のブログ 関西珠算瓢箪山教場・石切教場

子供たちから教えられたこと、感じたことを想いのままに綴ります。

高校野球とオリンピックを見て

2012-08-19 22:13:23 | 日記
 何度も登場していますが、教え子の真鍋毅くんが、甲子園出場を果たしました。初戦はみごと突破しましたが、2戦目で日本一への挑戦は終わりを告げました。5点ものビハインドを負いながら、終始笑顔で最後まで甲子園を楽しんでいたその姿は素晴らしいものでした。
 試合終了後、スタンド前であいさつをするチームメンバーを見て、涙を禁じ得ませんでした。精一杯の努力を積み上げてきた彼らには、どんな結果でも(少しもないといえば嘘になるかもしれませんが)悔いなく受け入れることができたのかもしれません。

 オリンピックも閉幕しました。日本は歴代最多の38個のメダルをとったそうです。世界の強豪を相手に互角以上に戦う日本人の姿も、やはり素晴らしいものだと思います。にわかファンの増大に、苦笑いするアスリートの方々を見ていて、そしてこの夏、初めて甲子園球場まで応援に行って、現場で応援する同校の高校生の姿を見て、想うことがあります。

 真鍋君も、オリンピックに出場した方々も、私のような一般人には到底想像もつかない苦しい練習の毎日を乗り越えてきたはずです。でもその苦しさは見せないで、応援してくださったみなさんに全力で答えようとされます。「みなさんの応援のおかげです」と。もちろん、支える皆さんがいなければ、たった一人で出せる結果ではありません。でも一番頑張ったのは当の本人ではないですか?

 翻って自分自身を見てみると、簡単に「お疲れ様」とか「おめでとう!」と言っていいのかと少々疑問に思うんです。私はそろばんの先生として、常日頃生徒たちに「努力は自分にウソをつかない」と言い続けています。そしてそのことを、真鍋君やアスリートの皆さんは証明してくださいました。でも、どれほどの努力をしてきたのかは私たちにはあまり見えていません。
 特にオリンピック選手のみなさんは、「みなさんの応援のおかげです」なんて言わずに、「自分がこれだけ努力したんだ」ということを、われわれに示してくれてもいいんじゃないかなと思うんです。そうすることで、たとえばアスリートを目指す子供たちはオリンピックに出場することは、並大抵の努力ではないということが実感としてわかるんだと思います。

 苦しいことを乗り越えて何かを勝ち取った方は、その苦しさを次の世代に伝える、そして乗り越えた向こう側にある素晴らしい何かを語り続けてほしいと思うんです。

 私は、塾にも行かず、大学院まで勉強し、修士教員免許状を取得しました。その過程で経験したことを時折子供たちに伝えています。次の世代の子供たちが、今の大人のように、「責任逃れをして自分だけがよければいい」と。そういう大人になってほしくはないんです。努力してきた人間は、そんなこと簡単にできないはずです。
 
 努力の果てにある栄光がきちんと見えるスポーツの祭典は、子供たちに努力の尊さを理解してもらう絶好の機会です。今、目の前にいる子供たちに、胸を張れる先輩たちの成果をきちんとわかりやすく伝えていきたい!。そう思った夏の一日でした。
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