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東大阪でそろばん教室を運営しているの先生のブログ 関西珠算瓢箪山教場・石切教場

子供たちから教えられたこと、感じたことを想いのままに綴ります。

春が来た!

2019-03-03 23:49:07 | 日記
 彼は小学生のときに私の教室でそろばんを学んだ。

 特にできる部分があるわけでもないのに、遊ぶことにかけては天才だった。

 授業中でもどうにかして楽しく過ごす方法を考える。

 決して他の生徒に迷惑をかけるわけではなく、あくまで自分自身が楽しんでいた。

 兄の影響か、中学受験をするとのことで6年生の始めにそろばんを離れた。

 彼は3級を取得していた。が実はこの教室を、そして私を気に入ってくれていたと後に知る。

 中学進学後もたまに教室を覗きに来る。ときには遊びに、ときには愚痴を吐きに。

 そして彼は医学部を目指すと宣言する。それでも彼はどこか世の中を甘く見ていた。

 案の定と言うと失礼かもしれないが、現役での受験は全滅。

 そして彼は浪人の道へ。そして次の春も残念ながらだめだった。

 それから彼は変わった。遊びも何かも封印した。

 小学生~高校生までを見ていた私からすれば、衝撃の変わりようだった。

 さすがに心配になった私は、折に触れて愚痴を聞くように気をつけた。

 彼の息抜きと支えになっていたことはさっき知った。

 そして今年の1月。彼はセンター試験でしくじってしまった。

 泣きに泣いた。そして私は「とにかく1度第2希望でいいから大学生になりなさい」と言った。

 彼は「俺、大学生になってもいいんですか?」と私に聞いた。

 私は「うんいいよ。気付くのは遅かったけど、十分頑張ったよ」と伝えた。

 でも彼はあきらめたくはないようだったので、「私立の一般受けるんやろ?」と聞いた。

 できるだけのことは今年やりきるんやろ?と覚悟を迫った。

 彼は「私立の医学部は後悔したくないから受ける」と言った。

 「やっぱり難しいと思う。手ごたえがないわけではないけど、あれで受かるなら去年受かってるように思う」

 受験後彼はそう言った。

 そして今日、彼からの電話が鳴った。

「せんせー、近畿大学医学部医学科受かった!!!!!」

 泣きながら電話してきた彼の声を聞いて、私も号泣した。

 まず私に連絡をしてくれたんだそうだ。もちろん保護者の次に。

 彼の合格に少しでも寄与できたならうれしい限りだ。

 そして彼は初志貫徹の大切さと尊さを私に教えてくれた!

 ありがとう!D!
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