腿(もも)の骨と脛(すね)の骨を繋ぐ膝(ひざ)関節には、
上下ソレゾレの大きな骨をつなぎ、
関節の円滑な運動を助け、
クッションの役割も果たす「半月板」という軟骨があります。
靭帯(じんたい)と共に膝関節の内側と外側に一個づつ付いていて、
片膝に2つ。
両足で4つあります。
数ヶ月前に引退をした元日本代表プロサッカー選手の
「中山雅史=ゴン中山」さんは、
この半月板を故障の度に削り取っていき、
ある時点から両膝、全て......無くなってしまっていたそうです。
こうなると大腿骨と脛骨が膝関節の部分で直接当たってしまい、
「骨挫傷」をおこしたり、
普通はその激痛で立つ事すらも出来なくなります。
骨どうしが直接体内で擦れ合うなんて......
そんな痛みなんて想像するのも恐ろしい......
信じられない事ですが、
中山さんはそれでもサッカー選手を現役で何年も続けていました。
「未だにもっとやりたい、
もっと上手くなりたいと思っていますからね」
そう、中山さんは言ってました。
今日の記事は、
この時記したものの続きということにもなるのでしょうか......
下手だから進める。
下手だから楽しい。
時に「完成」は終わりを意味することがあるように思います。
未完成だから続けていける。
未完成だから生きられる。
未完であることの魅力。意味。
素晴らしさ。
未完の中にある夢、希望。
中山さんには昔からずーーーっと、教えられる事ばかり。
勇気をもらえる事ばかり。
そして......ちょっと憧れます。
Number誌の別冊ムック
「中山雅史と日本サッカーの20年」
最近手にしたのですが、サッカー好きの僕には最高の本でした。
お家の書棚で永久保存決定!でございます。(^^)
昨日、香川が決めたアジア人初の!
プレミアリーグ・ハットトリック。
中山さんでは絶対に出来ない!?ような
華麗でシルキーな決め方!(><)
しかも、全てのスポーツチーム中、資産価値は世界一!
と言われるマンチェスター・ユナイテッドで、
オールド・トラッフォードで......決めやがりました。
......そんなことも、
ココに記されている20年の歩みを思うと、
一層誇らしく、嬉しくなったりもします。
きっと香川もまだまだ未完。
コレからも沢山の名シーンを刻んでみせてくれるのだろうな......と。
......そんなことも、
この本にある中山さんの言葉と姿は教えてくれます。
理想を目指し頑張る「未完の力」を教えてくれます。
以下は、
そんな中山さんを囲む素敵な人達の印象的な言葉が
沢山並んでいたので、
コノ記事同様の「備忘録=忘備録」として。
もし、興味の湧いた方がいればチロッと流してみて下さい。(^^)
中田英寿(元日本代表)
「ゴンちゃんは不思議な選手だ。
申し訳ないが、テクニックやスピードはトップレベルとは言いがたい。
......上手い下手ではなくとにかく魅力的な選手なのだ。
彼がいるところには笑顔が溢れる。
サッカーというスポーツの魅力、
楽しさをあれほど体現している選手は他にいないだろう。
......僕のサッカー観とは異なるが、
そんなゴンちゃんのことを少しうらやましく思う事もある」
ハンス・オフト(元サッカー日本代表監督)
「私には、何かチームに変化をつける必要がありました。
チームは新鮮さを失っていましたしね。
そこでゴンの素晴らしいメンタル、個性、
そして彼の “プレーすることの喜び” が必要となったのです。
それはチームにとって非常に大事なことでした」
岡田武史(元サッカー日本代表監督)
「アイツの明るさ、存在感、積極性・・・
我々のチームに無くてはならない貴重な存在だった。
特に勝負のかかった試合では外せない存在だったよ」
フィリップ・トルシエ(元サッカー日本代表監督)
「彼はピッチの上で死ねるタイプの選手だ。
諦めることを知らず、希望がある限りどんな努力も惜しまない。
誰もが疲れきっているときも、
彼だけは新たなエネルギーを見いだしてプレーを続けられる。
そしてそのエネルギーを、チームメイトに分け与えることが出来る。
それだけ周囲に対して影響力がある選手だった。
確かに技術的には、最高レベルとは言いがたかったが、
プレーはとても効果的だった。
だからこそあれだけ多くのゴールを決められた。
それもしばしば決定的なゴールを。
......日本がワールドカップ初勝利を挙げた歴史的な試合で、
中山はピッチに立っていた。
この事実は重い。
その4年前のフランス・ワールドカップでも
日本の歴史的な初得点を決めたのが中山だった。
つまり彼は、’98年と’02年の2つの世代の象徴でもあるといえる。
また私にとっては、義務感に溢れた日本人の象徴でもある」
名波浩(元日本代表、10番!)
「あなたにとって中山雅史とは? →→→ “ 憧れ”」
福西崇史(元日本代表)
「俺、一回、
中山さんが練習前にやる筋トレを経験してみたことがあるのね。
そしたら、体が壊れそうだった(笑)」
藤田俊哉(元日本代表)
「結局あの人が引っ張ってくれてたんだよね。
あれだけ自己主張が強い連中が集まったチームなのに、
いろんなことが暗黙の了解で整っていた訳だから」
サルバトーレ・スキラッチ(元イタリア代表、ジュビロ磐田)
「引かないのは足じゃなくて、
もうそれこそ身体ごとモロに突っ込んでいくからね。
しかも入り方が半端じゃない。
ソレが当たり前のイタリアから来たオレが心底ビビったぐらいだから
どんだけアイツの気迫が凄いかって話しだよな。
......最後にこの俺からゴンに伝えたいのはやっぱりこの一言。
“ありがとう!” だね」
佐々木達也(満身創痍の中山を常に支え続けたジュビロ磐田のトレーナー)
中山さんが怪我に次ぐ怪我の中、
最後には背筋の肉離れを起こし、走れず、跳べず、
前屈みでしか動く事が出来なくなった事があったそうです。
その時中山さんは佐々木さんにこう言ったそうです。
「明日は筋が切れてでもやるよ」
佐々木さんは驚いて中山さんに答えました。
「いや、すでに切れてます」
「とにかく監督に行けと言われたら行く。大丈夫だろ?」
「......」
KAZU(元日本代表、キング!)
「僕とゴンとの関係は、一言で言うと家族のようなものだ。
......僕がゴンのことを凄いと思うのは、
日本代表で一緒にやってた頃だけでなく、
その後、膝の痛みとずっと戦い続けていたことだ。
グラウンドに立ちたいという気持ちだけでリハビリをし、
現役を続けて来たあの精神力にこそ、
ゴンの凄みが表れていると思う。
......よくボロボロになるまで現役を続けたいとか言うけど、
本当の意味でボロボロになるまで続けた選手は、
ゴン以外に僕は知らない。
僕には想像のつかない世界で戦っていたのがゴンという男だった。
......寂しくないわけが無い。
かけがえのない “家族” がいなくなったのだから」
上下ソレゾレの大きな骨をつなぎ、
関節の円滑な運動を助け、
クッションの役割も果たす「半月板」という軟骨があります。
靭帯(じんたい)と共に膝関節の内側と外側に一個づつ付いていて、
片膝に2つ。
両足で4つあります。
数ヶ月前に引退をした元日本代表プロサッカー選手の
「中山雅史=ゴン中山」さんは、
この半月板を故障の度に削り取っていき、
ある時点から両膝、全て......無くなってしまっていたそうです。
こうなると大腿骨と脛骨が膝関節の部分で直接当たってしまい、
「骨挫傷」をおこしたり、
普通はその激痛で立つ事すらも出来なくなります。
骨どうしが直接体内で擦れ合うなんて......
そんな痛みなんて想像するのも恐ろしい......
信じられない事ですが、
中山さんはそれでもサッカー選手を現役で何年も続けていました。
「未だにもっとやりたい、
もっと上手くなりたいと思っていますからね」
そう、中山さんは言ってました。
今日の記事は、
この時記したものの続きということにもなるのでしょうか......
下手だから進める。
下手だから楽しい。
時に「完成」は終わりを意味することがあるように思います。
未完成だから続けていける。
未完成だから生きられる。
未完であることの魅力。意味。
素晴らしさ。
未完の中にある夢、希望。
中山さんには昔からずーーーっと、教えられる事ばかり。
勇気をもらえる事ばかり。
そして......ちょっと憧れます。
Number誌の別冊ムック
「中山雅史と日本サッカーの20年」
最近手にしたのですが、サッカー好きの僕には最高の本でした。
お家の書棚で永久保存決定!でございます。(^^)
昨日、香川が決めたアジア人初の!
プレミアリーグ・ハットトリック。
中山さんでは絶対に出来ない!?ような
華麗でシルキーな決め方!(><)
しかも、全てのスポーツチーム中、資産価値は世界一!
と言われるマンチェスター・ユナイテッドで、
オールド・トラッフォードで......決めやがりました。
......そんなことも、
ココに記されている20年の歩みを思うと、
一層誇らしく、嬉しくなったりもします。
きっと香川もまだまだ未完。
コレからも沢山の名シーンを刻んでみせてくれるのだろうな......と。
......そんなことも、
この本にある中山さんの言葉と姿は教えてくれます。
理想を目指し頑張る「未完の力」を教えてくれます。
以下は、
そんな中山さんを囲む素敵な人達の印象的な言葉が
沢山並んでいたので、
コノ記事同様の「備忘録=忘備録」として。
もし、興味の湧いた方がいればチロッと流してみて下さい。(^^)
中田英寿(元日本代表)
「ゴンちゃんは不思議な選手だ。
申し訳ないが、テクニックやスピードはトップレベルとは言いがたい。
......上手い下手ではなくとにかく魅力的な選手なのだ。
彼がいるところには笑顔が溢れる。
サッカーというスポーツの魅力、
楽しさをあれほど体現している選手は他にいないだろう。
......僕のサッカー観とは異なるが、
そんなゴンちゃんのことを少しうらやましく思う事もある」
ハンス・オフト(元サッカー日本代表監督)
「私には、何かチームに変化をつける必要がありました。
チームは新鮮さを失っていましたしね。
そこでゴンの素晴らしいメンタル、個性、
そして彼の “プレーすることの喜び” が必要となったのです。
それはチームにとって非常に大事なことでした」
岡田武史(元サッカー日本代表監督)
「アイツの明るさ、存在感、積極性・・・
我々のチームに無くてはならない貴重な存在だった。
特に勝負のかかった試合では外せない存在だったよ」
フィリップ・トルシエ(元サッカー日本代表監督)
「彼はピッチの上で死ねるタイプの選手だ。
諦めることを知らず、希望がある限りどんな努力も惜しまない。
誰もが疲れきっているときも、
彼だけは新たなエネルギーを見いだしてプレーを続けられる。
そしてそのエネルギーを、チームメイトに分け与えることが出来る。
それだけ周囲に対して影響力がある選手だった。
確かに技術的には、最高レベルとは言いがたかったが、
プレーはとても効果的だった。
だからこそあれだけ多くのゴールを決められた。
それもしばしば決定的なゴールを。
......日本がワールドカップ初勝利を挙げた歴史的な試合で、
中山はピッチに立っていた。
この事実は重い。
その4年前のフランス・ワールドカップでも
日本の歴史的な初得点を決めたのが中山だった。
つまり彼は、’98年と’02年の2つの世代の象徴でもあるといえる。
また私にとっては、義務感に溢れた日本人の象徴でもある」
名波浩(元日本代表、10番!)
「あなたにとって中山雅史とは? →→→ “ 憧れ”」
福西崇史(元日本代表)
「俺、一回、
中山さんが練習前にやる筋トレを経験してみたことがあるのね。
そしたら、体が壊れそうだった(笑)」
藤田俊哉(元日本代表)
「結局あの人が引っ張ってくれてたんだよね。
あれだけ自己主張が強い連中が集まったチームなのに、
いろんなことが暗黙の了解で整っていた訳だから」
サルバトーレ・スキラッチ(元イタリア代表、ジュビロ磐田)
「引かないのは足じゃなくて、
もうそれこそ身体ごとモロに突っ込んでいくからね。
しかも入り方が半端じゃない。
ソレが当たり前のイタリアから来たオレが心底ビビったぐらいだから
どんだけアイツの気迫が凄いかって話しだよな。
......最後にこの俺からゴンに伝えたいのはやっぱりこの一言。
“ありがとう!” だね」
佐々木達也(満身創痍の中山を常に支え続けたジュビロ磐田のトレーナー)
中山さんが怪我に次ぐ怪我の中、
最後には背筋の肉離れを起こし、走れず、跳べず、
前屈みでしか動く事が出来なくなった事があったそうです。
その時中山さんは佐々木さんにこう言ったそうです。
「明日は筋が切れてでもやるよ」
佐々木さんは驚いて中山さんに答えました。
「いや、すでに切れてます」
「とにかく監督に行けと言われたら行く。大丈夫だろ?」
「......」
KAZU(元日本代表、キング!)
「僕とゴンとの関係は、一言で言うと家族のようなものだ。
......僕がゴンのことを凄いと思うのは、
日本代表で一緒にやってた頃だけでなく、
その後、膝の痛みとずっと戦い続けていたことだ。
グラウンドに立ちたいという気持ちだけでリハビリをし、
現役を続けて来たあの精神力にこそ、
ゴンの凄みが表れていると思う。
......よくボロボロになるまで現役を続けたいとか言うけど、
本当の意味でボロボロになるまで続けた選手は、
ゴン以外に僕は知らない。
僕には想像のつかない世界で戦っていたのがゴンという男だった。
......寂しくないわけが無い。
かけがえのない “家族” がいなくなったのだから」